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2008年08月06日(水) 13時30分

日産自、2012年に電気自動車をグローバルに量産 エコカーで先を行くトヨタの牙城を崩せるかMONEYzine

 日産自動車は6日、2010年度に日本及び北米で発売を予定している、リチウムイオンバッテリーを搭載した独自開発の電気自動車及びハイブリッド車の実験車両を公開した。

 同社は1999年に独自開発のハイブリッド車「ティーノ ハイブリッド」を国内で、2006年には「アルティマ ハイブリッド」を北米で発売するなど、継続的に電動車両の開発に取り組んできたが、ガソリン価格高騰で近年注目が集まっているハイブリッド市場では、「プリウス」などを販売するトヨタに一歩、リードされている状況だ。

 そこで日産は巻き返しを図るべく、ゼロ・エミッション車でのリーダーを目指し、2010年度に日本及び北米で後輪駆動のハイブリッド車と電気自動車を発売し、電気自動車は2012年にグローバルに量産させる。

 公開した電気自動車の実験車両は前輪駆動(FF)であり、フード内には80kWの新開発モーターとインバーターシステムを搭載し、高いレスポンスと力強い加速を実現している。また、居住空間を犠牲にすることなく、高性能のラミネート型リチウムイオンバッテリーを床下に配置した。

 なお、2010年度に発売される電気自動車は、既存の車体を流用するのではなく電気自動車として専用にデザイン、設計された全くの新型車になるという。

 また電気自動車と同じく、2010年度には日本及び北米で当社初となる後輪駆動のハイブリッド車を発売する。今回公開したハイブリッド車の実験車両は、同社が目指している「意のままに操る走りの楽しさを追及しつつ、環境性能を向上させること」を目的に開発を進めている後輪駆動ハイブリッドシステムを搭載している。

 同社が開発したハイブリッドシステムは、駆動用・回生用を兼ねる1つのモーターとエンジン、トランスミッションを2つのクラッチでダイレクトに接続したパラレルハイブリッドシステム。モーターと2つのクラッチを走行モードに合わせて切り替え、モーター走行、エンジン走行、および減速時のエネルギーの回生を適切に行うことで大幅な燃費向上を実現するとともに、加速時には、モーターとエンジン両方の動力を使うことで、高い動力性能を発揮する。

 新たに開発したこの電気自動車及び後輪駆動ハイブリッド車で、はたして先を行くトヨタ、そしてホンダの牙城を崩し、自動車業界に旋風を巻き起こすことができるか。

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