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2008年08月06日(水) 12時00分

何のことだかよくわからない…カタカナビジネス用語のスマートな使い方R25

「先日のプランですが、営業部にコンセンサスをとった後、ブラッシュアップしていくのがベストかと」

「明日のミーティングはペンディングということで、来週早々にもオリエンを組みましょう」

「リスクフィードバックがあれば、そのときにでもレイズイシューを」

「それでは、ASAPで諸々のアサインをお願いします」

これって、どういう意味かわかりますか? 結局いつ会えるのか、何をすればいいか、さっぱりです。この文面は大げさな内容にして記載していますが、この「カタカナ」使いにはデキるオトコっぽくて憧れる気持ちも…。どういう人が使いこなしてるんでしょう?

「外資系企業や広告代理店では、カタカナ語を使う頻度がほかの業界より多いと思います。特に新人さんは覚えたての単語を使いがち。でも必要に迫られてというよりは、デキるオトコ演出で使うケースが多いのでは? “カタカナ語=カッコいい”認識なんでしょうね(笑)」

こう教えてくれたのは、1万人規模のメルマガを50誌以上プロデュースするメールの達人・平野友朗さん。ご自身も5年ほど前まで広告代理店に勤めていて、カタカナ語を連発する先輩がいたとか。仕事でカタカナ語を使うことで、何かメリットがあるんですか?

「メールや会話に“コモディティ(一般化する)”“デフォルト(標準)”など、難しいカタカナ語が出てくると、ちょっと圧倒されますよね。その効果で“なんだかデキそう”な印象を与えることはできます。ただし“なんとなく”使っているとすぐにボロが出ますから、きちんと単語の意味を理解したうえで使うことが条件。理解さえしていれば、最初の会話で難しいカタカナ語を使い、相手のレベルや理解度を量ることもできます」(同)

なるほど、そんなふうにも使えるのね。平野さんも仕事でカタカナ語を使うことがある?

「場によって使い分けます。たとえば、仕事相手と共通語として理解しておいた方が後々やりやすいような単語なら、意識して使います。逆に、メルマガはわかりやすさが命。すでに日本語よりカタカナ語として意味が浸透している“コンプライアンス(法令遵守)”“インフラ(社会基盤)”などは使いますが、わからない人の方が多い“アジェンダ(議題)”“アーカイブ(保存記録)”などは使いません。意味を共有できていない単語で誤解を生むのが一番怖いですから」(同)

カタカナ語は、スパイス的に効かせればデキるオトコ風にも。ただし、あまりに使いすぎると嘘っぽい印象を与えてしまい、さらに仕事ぶりがともなっていないと「かわいそうな感じ」になってしまうとか。なんだかカッコよさげなカタカナ語、使うときはくれぐれもご用心。
(R25編集部)

※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです

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