記事登録
2008年08月05日(火) 19時50分

マイクロソフト、「Live Mesh」をクラウド・ベースの開発環境に衣がえ?Computerworld.jp

 米国Microsoftが提供する「Live Mesh」(プレビュー版)は当初、インターネット経由で各種デバイスを同期させるWebベースのサービスと位置づけられていた。しかし同社はこの位置づけを変更し、クラウド・ベースの開発環境として再デビューさせるもようだ。

【関連画像を含む詳細記事】

 2008年10月27日から3日間の日程で開催される開発者向け自社コンファレンス「Professional Developers Conference(PDC)2008」(カリフォルニア州ロサンゼルス)において、MicrosoftはLive Meshの詳細を明らかにするようである。

 PDC 2008の各セッション紹介の中には、「クラウド・サービスおよびクライアント・プラットフォームであるLive Meshを活用し、さまざまなデバイス間でアプリケーションやサービスを連動させるためのAPI(Application Programming Interfaces)を開発する方法について詳説する」と記されている。

 2008年4月の時点でMicrosoftは、Live Meshを「各デバイスからファイルやプログラムを他者と共有したり、同期したりできるプラットフォーム」と説明していた。しかし最近、同社はその位置づけを変えつつあるようだ。

 例えば、同社はLive Mesh用の開発者向けコンポーネントをリリースし、Live Mesh対応アプリケーションの開発を可能にしている。

 以前のMicrosoftはLive Meshを説明する際、「クラウド・コンピューティング・サービス」という言葉を使用していなかった。クラウド・コンピューティング・サービスと言えば、米国Amazon.comが提供する「Elastic Compute Cloud(EC2)」などが有名である。EC2は顧客の要求に応じてコンピュータ処理能力やインフラストラクチャを提供するサービスで、自前でソフトウェアを所有していなくてもアプリケーションを開発およびホスティングできるのが特徴だ。

 調査会社の米国Forrester Researchでアナリストを務めるジェフリー・ハモンド(Jeffrey Hammond)氏は、「MicrosoftがLive Meshの方向性を、どの程度変更するのかわからない」としながらも、「(Live Meshの)発表当初に宣伝されていた内容からは明らかに異なるサービスになりそうだ」と指摘する。

 「Live Meshがどのように拡張されていくのか、非常に興味がある。しかし、Microsoftが公開している情報だけではその内容を推測することは難しい。ただし、MicrosoftはLive Meshとオンライン・プラットフォームである『Windows Live』との違いを明確にする必要があると、私は考えている」(Hammond氏)

(Elizabeth Montalbano/IDG News Serviceニューヨーク支局)

【関連記事】
[特集]クラウド・コンピューティング
[解説]クラウド・コンピューティングが抱える7つの“セキュリティ・リスク”
デル、「クラウド・コンピューティング」を商標登録申請
マイクロソフト、「Live Mesh」プレビュー版のユーザー枠を拡大
マイクロソフト、新プラットフォーム「Live Mesh」のプレビュー版を公開

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080805-00000006-cwj-sci