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2008年08月05日(火) 12時07分

香川産のぶどうとももに特化してオーマイニュース

 “JA香川県 ぶどう・ももフェスタ”が高松市中心部のアーケード街が合流する3町ガラスドームで催されました。

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 JA香川県が香川産のぶどうと桃を香川の人にもっと知ってもらおうと主催、これまで地産地消を目的にした産地直送品を全面的にPRするイベントからフルーツ2種類に特化して今回初めて開催されたものです。

 メインイベントは、今春、JA香川県が香川県産のぶどう(夏色ぶどう色)と桃(もも香るメロディー♪)のPRソングを作り、作詞した地元出身の歌手、本多春奈さんと高松市内のダンススクールに通う4〜12歳の園児や小学生ら約30人で構成される『産直サンバ隊』の発表会です。

 JA香川県の担当者によると、県内に点在する産直市(産地直送品を販売する店舗)を応援する産直サンバが第1作、その後、香川県産のフルーツのPRソングを本多さんに作詞を依頼、みかんといちごに続いての3、4弾とのこと。

 特設の舞台では本多さんとサンバ隊の子供たちが登場して踊りながら歌を披露しました。特に桃のPRソングは桃の形をした衣装を着用しての熱演に、子供たちの親や通りすがりの人たちも引きつられて歌っている姿がありました。

 “夏色ぶどう色”ではデラウェアやロザリオ・バアンコ、アレキサンドリアなど品種名を織り交ぜながら丸ごと食べられると、また“もも香るメロディー♪” はみずみずしさをPR、桃をお姫さんのように例えています。記者も知らなかったフルーツの魅力や香川のフルーツ生産の盛んなことをPR、かつ子供たちにも分かりやすいものとなっています。

 香川県産のぶどうと桃の生産は県の中西部で盛んに行われています。ぶどうは三豊市高瀬町で、巨峰を品種改良して開発されたピオーネをメインに各品種が生産されていて、6月初めから9月にかけて産直市やお店に並んでいます。また、桃は丸亀市飯山町で盛んに生産、旧町時代から桃の町としてPRしているほどで、5月中旬にハウス物、7〜8月にかけては露地物の収穫がそれぞれ盛んに行われているとのことです。

 会場ではぶどうや桃のほかに、県内の農家の方々が丹精込めて作った茄子やたまねぎ、ゴーヤーなどがワゴン販売されたり、桃の重さ当てクイズなどが催されていました。ワゴン販売はどれもふだんお店で買う市価よりも安価なだけに、県産の逸品を料理にしたり、直に食べてみようと買っていく人たちでにぎやかなひとときでした。
ワゴンでは、香川県産の農産品を販売。食べてみようと、買って行く姿がありました。7月26日、高松市・3町

■香川自慢の農産品を全国発信すべきだが

 ぶどうや桃と言えば、山梨、岡山、福島といったところが名産地です。岡山では白桃とともにぶどうのマスカット・オブ・アレキサンドリアの生産が日本一で、この時期になると、岡山駅の新幹線コンコースでPR販売をしているほどです。これら有名な産地に対して、香川県のフルーツは全国的にはあまり知られておらず、現在は発展途上と言えます。

 記者は生産者やJAの誠意ある話を聞いていて、うどんよりももっと農産物をPRすべきではないかと常々思っています。

 しかし、最近の産地偽装に代表されるように、食に対しての不信感がピークへの一途で、香川ではうどんでも4年前に実際は海外産の小麦を少し混ぜていたにもかかわらず、ちょうどその頃に開発、生産、販売へとこぎつけた県産小麦(さぬきの夢2000)を100%使用と一部の心ない業者が偽って土産用の乾麺を販売、摘発を受け、さらに、先日の偽装うなぎの一件でも香川が舞台です。

 今回のイベントのテーマが「香川産の物は香川で食べよう」を考えると、フェスティバルは戦々恐々の中、全国発信へと向かうには山あり谷ありの現状だったことがうかがえます。
 一刻も早く、食品が安全・安心へと向かうのを祈るばかりです。


(記者:笠井 隆宏)

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