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2008年08月05日(火) 11時54分

「じぶん銀行」を携帯電話に入れてみたオーマイニュース

 「ひとり、ひとつ、銀行をケータイする時代。はじまります。」というキャッチコピーのもと、7月17日、KDDIと三菱東京UFJ銀行が共同設立した「じぶん銀行」が、個人向けサービスを開始した。

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 あれこれとネットバンキングを利用してきたが、今度のじぶん銀行は、auの携帯電話であれば、「じぶん通帳」というアプリを導入することで、携帯電話が銀行になってしまうらしい。

 これから「じぶん銀行」を導入してみようとお考えの方向けに、auの携帯電話を前提に、導入までの流れをまとめてみた。

■(1)クイック口座開設を利用

 au oneのトップに掲示されている「じぶん銀行誕生」をクリックすると、「au one バンキング」のページへジャンプする。メニューに「口座開設はこちらへ」と書かれているので、そこをクリックする。

 「クイック口座開設」を利用する。auの携帯電話では、「じぶん通帳」というアプリを使うと、煩雑な本人確認の作業の手間を省くことができる。

■(2)カメラで撮影

 本人確認の書類は「運転免許証」で、携帯電話に付いているカメラを使う。

 運転免許証の表面と裏面をガイドに従って撮影するのだが、これがなかなか大変である。名前や住所だけではなく、当然、写真もピンボケなしで撮影しなければならない。悪戦苦闘しながら何度か撮影を行い、映り具合を確認し、同様にして運転免許証の裏面も撮影した。で、送信。じぶん銀行側で確認後、画像が鮮明でない場合は、再度、撮影することとなる。

■(3)キャッシュカードの送付

 私の場合、7月17日の夜に申し込んだのだが、キャッシュカードが届いたのは28日であった。説明によると、4日から1週間で届くらしいが、サービス開始間もないということで発送が遅れているのだろう。

 よし、これで使えるということで、早速、じぶん通帳を使ってアクセスするもののログインができない。「暗証番号にロックがかかっています」というメッセージが表示される。

 今度は近くのセブン銀行のATMを利用してみたが、「このカードは現在利用できません」ということになっている。

 そこで、じぶん銀行お客さまセンターへ電話をすると、「お申込時に、パソコンロックやATMロックを申し込まれた場合は、キャッシュカード到着してから2日後に利用することができます」とのこと。説明書を見ると、小さな字で書かれていた。

■(4)利用開始

 2日後の7月30日、利用できるようになった。

 ほかのネットバンクと大差変わらないような気がするが、同じauの携帯電話であれば、「ケータイ番号振り込み」が利用でき、auの携帯電話番号で受取人を指定して振り込みができるとのこと。

 これは何かと便利かも。飲み会の会費を集める場合、前もってじぶん銀行にピピッと振り込んで、支払いはEdyでということもできる。じぶん通帳には、便利ツールとして「ワリ勘電卓」なるものがついている。なるほど。このじぶん銀行のシステムを開発した人の中には、「飲み会のときにこんな機能があれば便利だな」と考えたのだろうか。

  ◇

 もちろん、じぶん銀行は、auだけではなく、他社の携帯電話でも利用できる。ケータイ、パソコン、音声通話の3つのチャネルでサービスが行われる。au の携帯電話では、「auオークション」「auショッピングモール」の決済がじぶん銀行で行える。「じぶん通帳」を利用すれば、Edyへのチャージも簡単に行える。

 「ネットとテレビ」の融合の次は、「ネットと銀行」の融合である。これまでにもネットバンキングは存在したが、じぶん銀行は、次世代のネットバンキングを切り拓(ひら)いていくのではないだろうか。

 ATMロックやパソコンロックのように、セキュリティー面の強化が図られているが、一番の気がかりは、携帯電話を紛失してしまわないようにすることだろう。

(記者:大谷 憲史)

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