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2008年08月05日(火) 12時20分

読売新聞記者が記事を捏造産経新聞

 読売新聞青森県版の7月28日付記事で、同社青森支局の男性記者(24)が記事中の談話を捏造(ねつぞう)していたことが5日、分かった。同社は同日付の紙面で事実関係を明らかにした。近日中に記者を懲戒処分し、支局長の監督責任も問う方針。

 同社によると、問題があったのは、岩手県沿岸北部を震源とする地震の影響で延期された「全日本吹奏楽コンクール青森県大会」が開催されたことを報じた記事。一般の部で銀賞を受賞した楽団の団長の談話が捏造だったうえ、団長名が前団長になっていた。

 青森市内で7月27日、このコンクールを取材した記者は、携帯電話のインターネット機能を使ってこの楽団の団長名を検索。支局で記事を書く際、すでに団長が交代しているのにもかかわらず前団長の名前を用いて架空の談話を捏造した。記者は「とんでもないことをしたと反省している」と話しているという。

 記事が掲載された28日、楽団の現団長から支局に抗議の電話があり、問題が発覚したという。

 ■読売新聞東京本社広報部の話「記事の主要部分は事実でしたが、最後の談話は記者が創作したものでした。記者倫理に反する行為であり、記者らを懲戒処分にし、再発防止に努めます。関係者や読者の皆様におわびいたします」

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