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2008年08月05日(火) 22時21分

<新疆襲撃>通用門突入し爆弾…現場のタクシー運転手証言毎日新聞

 【カシュガル(中国新疆ウイグル自治区)大塚卓也】当地で中国国境警備隊の警官が襲撃され16人が死亡した事件で、現場に居合わせたタクシー運転手は5日、事件の詳細を毎日新聞に語った。

 それによると4日午前8時ごろ、国境警備支隊の隊員約70人が施設を出て集団でランニングを始めた直後、ウイグル族の男2人を乗せた小型トラックが、施設に面した大通り「色満路」の西側から猛スピードで近付いてきた。

 トラックは現場の手前約30メートル付近で歩道に乗り上げ、街路樹を次々となぎ倒しながら走行。施設正門の内側にいた隊員2人がトラックのタイヤに向け発砲したところ、トラックは横転、国境警備支隊の施設正門の西約50メートルにある通用門に突っ込んで停止した。

 直後に、トラックの中から出てきた20代とみられる男が隊員に向け手投げ弾のような物を投げ、別の男人が施設の建物に爆発物を投げ込んだ。現場では「ドーン」という地鳴りのような大音響が起きたという。

 国営新華社通信によると、この襲撃で隊員14人が即死、2人が病院に運ばれる途中で死亡した。

 警察当局は、現場で逮捕された男2人が入念に下見をしたうえで犯行に及んだとみており、ウイグル独立派組織「東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)」との関連など背後関係を追及している模様だ。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080805-00000137-mai-cn