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2008年08月04日(月) 12時03分

<北京五輪>花火ショーに群馬の老舗メーカー参加毎日新聞

 北京五輪の開・閉会式を彩る花火ショーに、群馬県みどり市大間々町上神梅の老舗花火メーカー「球屋北原煙火店」=北原清社長(47)=が参加する。国内メーカーでは唯一の参加で「日本らしい大輪を咲かせたい」と、準備に余念がない。

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 花火はメーン会場の国家体育場(愛称「鳥の巣」)で披露される。「球屋」は閉会式で、会場外の打ち上げ場所12カ所のうち3カ所を担当、花火師2人を派遣する。開会式でも花火の電気配線などを担当することになっている。

 中国側から参加の打診があったのは昨年11月。「球屋」は戦国時代の火薬師に起源があるとされ、00年に中国・上海の花火フェスティバルで海外の花火大会に初進出した。以来、欧米やアジアの国際大会で数々の賞を受けた実績が認められた。

 北原社長は「花火玉を作る日本の技術は世界一」と胸を張るが、今回は中国側の意向で日本製の花火を持ちこめない。中国市場用などに以前から持っていた現地工場製の花火を使うことで、何とかハードルをクリアした。

 ただ、現在も五輪への参加を熱望する中国の花火店が後を絶たず、全体の打ち合わせもままならないのが悩みの種。具体的なショーの方針がなかなか決まらないという。

 現段階で使用が決まったのは滝のように横に広がる「ナイアガラ」や、噴水のように吹き上がる花火。北原社長は幾重にも色を変えながら咲く、日本独特の円形打ち上げ花火も加えるつもりだ。

 式典の中の花火ショーは10分程度。北原社長は「一瞬で観客を魅了できれば」と意気込んでいる。【鈴木敦子】

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