2008年08月01日(金) 13時30分
酸素カプセルから保険までペットビジネス隆盛の理由(R25)
ネイルアート、アロマセラピー、酸素カプセル、ヨガ、カフェ。一見若い女性に人気のサービスのようだが、実はこれ、すべてペット犬用にも提供されているものばかり。他にも、幼犬のしつけを行う「犬の幼稚園」や、愛犬が病気になったときのための「ペット保険」。さらには、年老いたペット犬の面倒を見てくれる「老犬ホーム」なんてサービスまで存在するというから驚きだ。
このようなビジネスが成り立つ理由は、ズバリペット犬の多さ。日本で飼われているペット犬はなんと約1252万頭(ペットフード工業会調べ)にも上る。これは10歳未満の子供の数よりも100万以上多い数字。実は我々が思っている以上の巨大マーケットなのだ。
加えて、飼い主とペット犬の関係の微妙な変化がビジネスを加速させているという。『1兆円市場 ペットビジネスのすべて』を著書に持つ宮川智子さんは、飼い主とペット犬の関係は「番犬→愛玩犬→癒やし」という変遷をたどり、いまやただのペットではなく、飼い主のパートナー、人生の伴侶といった位置にまでたどり着いたと語る。
「背景には少子化、晩婚化があります。子供の代わりに犬を飼う。結婚相手の代わりに犬を飼うというケースが増えているんです。だから、ペットではなく伴侶なんです。昔は、ペットと言えばフードやグッズを買い与えるくらいでした。いまはモノを買い与えるというよりも、自分と同じ環境や体験を伴侶である犬にも与え、共有したいといった愛情が感じられますね。ですから私は単なるペットビジネスというより、“withペット”ビジネスと呼んでいます」
たしかに“体験の共有”をキーワードに考えれば、冒頭のビジネスも納得がいく。
「今後も多様なペットビジネスが生まれるでしょうが、競争も激しくなるので、本当にいいサービスしか生き残れないでしょう」
これから新規事業を考えている皆さん。ペット関係の分野は、まだまだ成長するかもしれませんよ。
(R25編集部)
※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです
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