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2008年08月01日(金) 00時05分

あいりちゃん事件12月に判決中国新聞

 木下あいりちゃん事件で、殺人や強制わいせつ致死などの罪に問われたペルー国籍のホセ・マヌエル・トレス・ヤギ被告(36)=一審無期懲役=の控訴審公判が31日、広島高裁であった。検察側は「殺害被害者が1人の事件でも最大の非難を免れない」とあらためて死刑を求め、弁護側は殺人と強制わいせつ致死罪について無罪を主張し結審した。判決は12月9日の予定。

 最終弁論で、検察側は二審で新たに立証した母国ペルーでの性犯罪歴に触れ「女児への異常な性癖と性欲を満たすためには手段を選ばない残虐極まりない犯罪性向に基づく犯行」と強調。「悪魔に支配されていたなどと虚偽の供述を繰り返すなど反省はなく、矯正は不可能」と述べた。

 弁護側は「犯行態様などに事実誤認がある」と一部無罪を主張。「ペルーで幼少から父の虐待を受け軍隊ではいじめを受けた。犯行時は精神障害があった可能性が十分にある」と減刑も求めた。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200808010040.html