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2008年07月04日(金) 10時00分

あの人は今こうしている 白川奈美(売れっ子歌手だった)日刊ゲンダイ

 日清食品からカップヌードルが発売され、大久保清事件で日本中が震撼した71年に大ヒットした「遠くはなれて子守唄」。♪ねんねん坊やの住む里は……と歌う白川奈美さんの哀愁漂うハスキーな歌声が印象的だった。しかし、白川さんは3年後、プロ野球選手と結婚。表舞台から姿を消した。今どうしているのか。

●「あの曲、キャバレーやクラブの子持ちのホステスさんにすっごく人気だったの」
「先月6日に開店したばっかりなの。オープン直前、ご近所に“白川奈美のお店です”ってチラシを配ったでしょ。おかげでかつてのファンだけじゃなく、まさにご近所の方もお見えになってくださる。ホント、ありがたくて」
 地下鉄曙橋駅から歩いて5分、小料理屋「灯(あかり)」で会った白川さん、こういって微笑した。
「『灯』の前? 静岡県の磐田に弟が住んでましてね。離婚後、彼を頼って磐田に移り住み、8年間スナックをやって、4年前に東京に戻ってからは、知り合いのスナックや小料理屋を手伝ってたわ。まだ20代のときに新宿にスナックを開いたのを皮切りに、これまで何軒もお店を持ったじゃない。で、やっぱり自分の城が欲しくて、『灯』をオープンしたってわけ」
「灯」はカウンターと小上がりがあり、白川さんの手料理が売り物だ。
「歌の方も現役よ。実は今年1月に喉のポリープを手術して、ようやく普通に声を出せるようになったけど、まだ体調も喉も本調子じゃないの。それでもあるテレビ局さんから懐メロ特番のオファーがきてるし、機会があったらどんどん歌いたいわ」
 歌うのはもちろん「遠くはなれて子守唄」だ。
「あの曲、キャバレーやクラブの子持ちのホステスさんにすっごく人気だったの。夫を亡くして子供を里親に預け、都会で働く母親の心情を歌った曲だから、私たちの気持ちそのものだってね。当時はまだキャバレーが元気だったこともあって、全国からお呼びがかかり、自宅で寝るのは3カ月に1度しかないくらい忙しかった」
 しかし、「キャバレー営業日建て100万円」とまだ十分稼ぐことができた74年、巨人の内野手(当時)だった富田勝さんと結婚、あっさり芸能界を引退した。
「結婚生活は15年続いたのかな。子供は男の子が2人。2人とももう結婚して、大阪に住んでる。去年11月、今年2月と立て続けに孫が生まれたの。長男夫婦に男の子、次男夫婦に女の子の順番にね。これがめちゃくちゃ可愛いのよ。ケータイに入れてる写メを暇さえあれば見ては、将来は芸能界かしら……なんていって悦に入ってるわ。そう、親バカならぬ、おばあちゃんバカ、ハハハ」
 新宿区内のマンションにひとり暮らしだ。
「チャンスと縁があったら、再婚したいと思ってる。どこかにこんなワタシでもかまわないっていう奇特な殿方、いらっしゃらないかしら、フフフ」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080704-00000005-gen-ent