2008年06月23日(月) 21時35分
映画『クライマーズ・ハイ』小道具製作者にインタビュー(後編)(オーマイニュース)
7月5日公開予定の映画『クライマーズ・ハイ』の小道具を製作した宮崎市在住の藤井隆広さんにインタビューを行った。
前編では、藤井さんの革製品に対する思いやこだわりなどについてたずねた。後編では、革小物職人、シンガー、イラストレーター、ラジオのパーソナリティーとマルチな才能を発揮されている藤井さんに、現在の宮崎についてたずねてみた。
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──宮崎の悪い点は何だと思いますか?
いきなりネガティブな質問ですか。そうですね。宮崎の人は、時間にルーズですね。お店にいると、こうやってお客さんなどと話をしているときに、横から割り込んで話をしてくる営業の人なんかには驚きましたね。
まあ、南国特有の気質かなあとは思っていますが。私は、宮崎はそう悪くはないと思いますよ。東京よりは住みやすいです。
──ラジオでアメリカン・ミュージックを流していますが。
どこもそうですが、宮崎でもアメリカン・ミュージックはあまり盛り上がりがありません。県北部の門川町や川南町でイベントを行ったことがありますが、いまいちですね。生活に密着した音楽なので、もっと多くの人に聴いてほしいのですが。
ラジオではコーナーをいただき、そこでは1曲だけですが、曲に関するちょっとしたコメントを添えてアメリカン・ミュージックを流しています。ラジオを通して、宮崎の人にアメリカン・ミュージックの良さを伝えていきたいですね。
──青森ご出身とのことですが将来は帰られますか?
私は末っ子なので母がどうしても帰ってこいというのであれば考えます。でも、今は、宮崎で始めようとしていることがありますので。
──それは何ですか?
「メイド・イン・ミヤザキ」です。
今の宮崎は農産物が有名ですが、ほかにも宮崎産のものはあるぞ! ということで、私をはじめ、アパレル関係、和のアロハシャツなどに携わっている人間4人が集まって、宮崎からクリエイティブな情報を発信していこうと動いているところです。不思議なことに4人とも県外からの人間なのです。今夜(6月13日)、第1回の会合を行う予定にしているところです。7月にはイベントに出展するなどの形になるのではないかと思います。
──本日はありがとうございました。
いいえ、こちらこそありがとうございました。
◇
おもむろに宮崎の悪い点を質問したが、長年宮崎に住んでいると、何が問題で何を改善しなければならないかが分からなくなる。メイド・イン・ミヤザキで、宮崎をどげんかせんといかんと考えている人間が、県外出身者であることに、長年宮崎県人をやってきた私は恥ずかしさを覚えたが、同時に、やる気も出てきた。
取材後、取材に同行しカメラマンを務めてくださった市民記者の留野直樹さんと話し合った。いつまでも東国原英夫知事の影響力に頼ることなく、これからも宮崎が活性していくためにはどうすればよいのか。
すぐには答えを見つけることは難しいが、宮崎を活性化していこうと活動しているみなさんを取材していくことで、何かが見えてくるかも知れない。今後も宮崎でがんばっている人を取材していきたい。
(記者:大谷 憲史)
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