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2008年06月20日(金) 08時01分

あきれた司法修習生!取り調べをブログで公開スポーツ報知

 昨年、司法試験に合格し、現在、長崎地裁などで司法修習中の男性(28)が、インターネットの自身のブログに、検察の実務研修で体験した取り調べや司法解剖の様子などを書き込んでいたことが19日、分かった。同地裁は「修習生として、ふさわしくない行為があった」として、裁判所法の守秘義務違反に当たる可能性もあるとみて、事実関係の確認を急いでいる。

 「司法修習生のなんとなく日記」と題したブログには、守秘義務を負うはずの修習生によって、実務修習の様子があきれるほど具体 的につづられていた。

 今年2月15日付には「今日、はじめて取調べやりました」として、その様子を「相手は80歳のばあちゃん。途中から説教しまくり。おばあちゃん泣きまくり。おばあちゃん、涙は出てなかったけど」などと記載。

 5月27日付では、長崎市長銃殺事件の判決公判に言及。「テレビに映るとか言っていたけど、午前中のテレビ撮影が入っている時間帯はジャンケンに負けて修習生席に座れませんでした…。けれど、午後は法廷にいたので、主文の瞬間に立ち会いました」などと書き込んでいた。

 また、長崎県内の刑務所視察の際には「工場で作業をしている受刑者たちは、なんだかロボットのよう。何を考え生きているんだろうか」「自分が取り調べ中の被疑者は、刑務所出所後5日目に、また犯罪行為に出た人で、この人は刑務所でしかうまく生きていけないんじゃないかと感じた」と記していた。

 長崎地裁は、今月12日に司法研修所(埼玉県和光市)からの情報で調査を開始。ブログは、「本人の判断で」(同地裁)、今月中旬に閉鎖された。同地裁総務課は「事実関係をさらに調査して適正に対処したい」としている。

 この司法修習生は、有名私立大卒業後、昨年、同大のロースクールを修了し、同9月に司法試験に合格した。修習期間は同11月から1年間。今年7月まで、長崎市で実務修習の予定だった。

 司法修習生は、司法試験合格後、最高裁が採用。各地に配属され、地裁や地検、弁護士会で実務を学ぶ。国家公務員に準ずる身分で、裁判所法の司法修習生規則では「修習にあたって知った秘密を漏らしてはならない」と定めており、守秘義務を負っている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080620-00000071-sph-soci