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2008年06月17日(火) 12時44分

<連続幼女誘拐殺人>20年たっても癒やされぬ遺族毎日新聞

 連続幼女誘拐殺人事件の宮崎勤死刑囚(45)の死刑が17日、東京拘置所で執行されたが、事件から月日がたち、被害者遺族の周辺も大きく変わった。

 東京都江東区の被害女児(当時5歳)の遺体が発見された埼玉県飯能市内の霊園には、「子供が犠牲になる事件がなくなるように」と石碑が建てられている。管理人の男性(66)は17日、「午前11時ごろ、ラジオで死刑執行を聴いた。お花を供えようと準備している。ずいぶん長く時間がかかったが、これで女児も安らかに眠れるだろう」と話した。

 女児が住んでいたアパートの一室には、現在も父親名の表札がかけられ、ひっそりと静まり返っていた。

 埼玉県飯能市の被害者の女児(当時7歳)の自宅は、住宅地の一角にある。近所の人の話によると、現在は父親と兄の2人で暮らしているという。17日午前は不在で、近くに住む女性は「あれから20年たつと思うと複雑な心境だ」と話した。

 また、当時4歳の被害女児が住んでいた埼玉県入間市内の団地は、表札が別の住民のものに変わっていた。団地に住む住民によると、女児の家族は2、3年前に引っ越したという。住民たちは一様に「事件のことは思い出すのでしゃべりたくない」と語り、今も癒やされない様子だった。

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