2008年06月08日(日) 15時09分
全面ガラス張りのテナントビルから「ほなね!」(オーマイニュース)
ここは高松市内のとあるテナントビル。入ってすぐ目の前に、ちょっと変わったモニュメントがあります。
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以前、東京から来た母の同級生から「空港行きのバスから、宇宙から降ってきたいん石のようなモニュメントが見えた」と言われたことがあります。詳しく聞いてみたところ、ガラス張りのビルの入り口を越えたところにある、とのこと。このビルではないか、とピンと来ました。
このモニュメントは、以前から知っていました。このビルを管理する明治安田ビルマネジメント(高松事務所)に問い合わせると、
「01年に、合併前の明治生命の関連会社が土地を購入してテナントビルを立ち上げました。テナントビルといえば、やはり何らかのシンボルが必要ですね。そう思って、高松市在住の彫刻家、流政之(ながれ・まさゆき)氏に依頼したのです」
とのこと。
このモニュメントのタイトルは、「HONANE(ほなね)」。これは香川の方言で、「それじゃ」といった意味でしょうか。
「そのときに手のしぐさはどうしますか? 自分でしてみたら、よく分かるでしょう」
なるほど。周りを見ていたら黒の御影石は丸く、どちらかといえば「グー」の形になっているのかなと思いつつも、「バイバイ」の形になるまで手を立てて広げた感じに細部にも配慮しています。
また、このビルは西向きであるにもかかわらず、西に向かってだけでなく、東からもやはりそのように見えるよう整えられています。この点においては流氏の気遣いがうかがえます。
このビルで働いている人たちは自宅への帰宅の際にぴったりのモニュメント。また用事があって訪れる方たち、記者のような珍客にもそれを済ませて出るとき、そして今回、尋ねた方のようにバスの乗客や通行人が眺めるたびに、そう言ってくれているように感じます。
ちなみに、流氏の作品にはこのように各地のお国言葉をテーマからイメージした作品もあります。
それでは記者も、この辺りで失礼いたします。“HONANE!”(ほなね!)
(記者:笠井 隆宏)
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