【シンガポール=梅原季哉】ゲーツ米国防長官は5月31日、ミャンマー(ビルマ)のサイクロン被害に関して「数万人の命が危険にさらされているのに、米国だけでなく、多くの国が支援の努力を妨げられたと感じている」と、受け入れに消極的な軍政側の対応を批判した。
シンガポールで開かれているアジア安全保障会議(英国際戦略研究所主催、朝日新聞社など後援)の演説で言及した。質疑応答でも「キーティング太平洋軍司令官がヤンゴンを訪れるなど、我々は15回も軍政に接触した。手を差し伸べたのに、彼らの方は手をポケットに入れたままだった」と非難した。
ただし、「保護する責任」の考えに基づき強制介入に踏み切る可能性については「我々はミャンマーの主権を尊重する。それ以外の道は深刻な過ちだろう」と否定した。
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