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2008年05月29日(木) 23時06分

「バイオ燃料が食糧高騰の一因」アフリカ会議で議論朝日新聞

 第4回アフリカ開発会議(TICAD)は2日目の29日、食糧高騰問題をめぐって集中的な議論があった。高騰の一因となっているバイオ燃料政策の見直しを求める声も出た。農産物価格については、今後も高騰が続くとの悲観的な見通しが相次いだ。

食糧価格高騰に関するハイレベルディスカッションで演説する福田首相=29日午後、横浜市、代表撮影

 同日昼、世界銀行や国連食糧農業機関(FAO)、世界食糧計画(WFP)などが参加した特別討論が行われた。その後の記者会見でFAOのトラオレ・アフリカ地域事務所長は「農地で、食糧ではなくエネルギーがつくられている。世界のリーダーが深刻に考えるべきだ」と、バイオ燃料政策の見直しを迫った。

 トウモロコシを原料にしたエタノールの需要は、米国では16年に05年の3倍弱まで増える見通しだ。

 ボーゲ国際農業開発基金(IFAD)総裁は「農業を見直す時期だ。安い農産物の時代は終わった」と強調。世界銀行のゼーリック総裁はあらゆる資金的措置をとり、食糧支援と生産増強に力を注ぐべきだと主張した。(小山田研慈)

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