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2008年05月28日(水) 00時00分

フリーオ(ふりーお)読売新聞


絵・唐沢なをき/文・唐沢よしこ

 昨年発売されたパソコン用の外付け地上デジタルテレビ放送チューナーですワン。CMが流れているわけでもなく、注文はネットを通してのみ、しかも海外の販売元から個人輸入で入手するしかないという特殊な商品ですが、販売と同時に話題になったチューナーです。

 というのも、フリーオで録画した動画データはコピーガードがかかっておらず、無制限で複製が可能だからです。過去にも何度かお話しましたが、日本の地上デジタル放送の録画データはコピー回数が制限されているのにもかかわらず、です。

 フリーオのことを聞いた人は、まず「そんなものを売って問題ないの?」と言いますが、もちろんあります。しかし、巧妙に法の目をくぐっているので、現在この商品の販売を取り締まるのは難しいと言われていますワン。

 もちろん、フリーオを使って録画したデータをユーザーが勝手に販売したり、ファイル交換ソフトで流したりすれば、取り締まりの対象になりますが。また、フリーオを使うにはB-CASカードが必要ですが、同梱されていないのでユーザーが「失くした」などウソをついて入手しなければなりません。そして、この商品には販売元のサポートがありません。操作方法がわからない、故障かどうかわからないが調子悪いというようなときも、ノーサポートですべて自分で情報を調べてどうにかしなくてはならないのですワン。一応、フリーオユーザーのコミュニティはありますが、あくまでもユーザーでゼロからすべて教えてくれるアドバイザーというわけではありません。

 使用も購入もすべてユーザーの自己責任というわけで、とても購入を勧めることはできない商品ですなぁ。販売数が少なく、いつも在庫切れ状態なので、オークションで高値が付いたりしていますが、安易に手を出さないが吉でしょう。ワンワン。

http://www.yomiuri.co.jp/net/column/yougo/20080528nt07.htm