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2008年05月28日(水) 23時09分

我那覇問題、Jリーグ側が謝罪 関係者の処分検討朝日新聞

 J1川崎のFW我那覇和樹に科された6試合出場停止処分の取り消しを命じたスポーツ仲裁裁判所(CAS)の裁定を受けて、ドーピング禁止規定違反で処分を出したJリーグは28日、都内で記者会見を開き、鬼武健二チェアマンが「結果を真摯(しんし)に受け止め、決定に従います。我那覇選手には本当に申し訳なかった」と謝罪し、出場停止処分を公式記録から抹消することを明らかにした。

 所属クラブの川崎がこの問題で支払った罰金1千万円の取り扱いについては方針を明らかにしなかった。川崎側は返還を求めていく方針だ。また、チェアマンは、自身やドーピングコントロール委員会の青木治人委員長ら関係者の処分を検討していく考えを示した。裁定結果について、原秋彦弁護士は「CASはドーピング違反の有無について最終判断はしていないはず」と主張。「ドーピング違反を犯しても、医学的知識がない選手に落ち度はなく、処分されるべきでない」とした部分について「今後、ほとんどの選手を処分できなくなるという懸念がある」と指摘した。

 一方、我那覇は同日、川崎市内のクラブハウスで記者会見を開き、「一夜明けて、すがすがしい朝を迎えられた。最高の結果」と笑顔を見せた。すでに実行された出場停止処分について「失った時間は返ってこない」と言い、金銭的補償の要求について「その辺を含めて弁護士と相談していきたい」と話した。

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