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2008年05月21日(水) 20時00分

一気に緊迫 将棋名人戦第4局2日目朝日新聞

 午後7時40分すぎ、羽生挑戦者が▲2四歩と突いたのが途中図(61手目)。緩やかな流れが、急速に激しくなってきた。控室では、△4五銀▲2三歩成からの一直線の切り合いを検討していたが、羽生挑戦者は△4五銀にいったん▲同歩ととった。以下、△6七歩成▲同金右△7五桂とどんどん進んでいる。

途中図(55手まで)

途中図(42手まで)

途中図(38手まで)

途中図(35手まで)

途中図(32手まで)

立会人の桐山清澄九段(中央)が、森内俊之名人(右)の封じ手を開封し、羽生善治二冠との対局2日目が始まった=21日午前、名古屋市西区、岩下毅撮影

 詳しい指し手と解説は、有料の名人戦速報サイト(http://www.meijinsen.jp/)をご覧ください。

◆名人、ついに仕掛ける

 休憩再開後の午後6時40分すぎ、森内名人が△3五歩と仕掛け、ようやく戦いが始まった。▲同歩なら△3六歩▲同銀△4六飛があり、▲同銀なら△同角が王手角取り。この攻め筋はこれまでも何度か機会があったはずだが、間合いをはかって万全の態勢で仕掛けたとみられる。ここからが注目だ。

◆徐々に戦機熟す

 午後6時になり、森内名人の考慮中に30分間の休憩に入った。夕方までの指し手は間合いをはかる応酬が続いた。現局面は▲2九飛と2八の飛車を引いた途中図。名人の好所にすえた△6四角は、8二に打った角を、7三〜8四〜7五〜6四と移動。対する羽生挑戦者は、飛車を2六〜2八〜2九と移動、5八の金も4八に一度寄って5八に戻ったもの。戦端を開く前に、最善型を模索する神経戦だ。手数はまだ55手だが、濃厚な指し手の連続で、何局も見たかのような気になってくる。現局面は、好型を得た名人乗りの声がある。△9六歩や△3五歩といった仕掛けがある。持ち時間各9時間のうち、残りは挑戦者は1時間13分。名人は1時間を切り48分。

◆二人だけの世界

 午後の戦いになった。想像を絶する応酬が続いている。休憩後の羽生挑戦者は▲1八香。80分の長考だった。続いて森内名人が61分の長考の末、△1四歩! 対して挑戦者が▲1六歩! お互い指したい手があるはずだが、じっと端をつきあった。さらに名人は△7三角!と角を一路動かした。真意は最高峰を争う二人の頭の中だけにある。観戦者は嘆息して見守るのみだ。午後4時前、42手目の途中図まで進んでいる。

◆対局再開

 午後1時半、対局が再開された。

◆森内名人、意表の角打ち

 午後0時半になり、森内名人が△8二角(途中図、38手目)と打った局面で昼食休憩に入った。休憩前の羽生挑戦者の考慮時間は53分。模様が良く、陣形整備を続けて十分と思われていた名人が突然の自陣角。控室の意表をついた。▲3七桂から▲4五桂、または▲4五歩といった盛り上がりを嫌い、先手の駒組みを牽制したものと擦震梢佑輿海亮愕僉9擬爾琉嬋修鬚弔い拭ィ骸祁砲㎠蘂ィ憾涎法△泙燭連ィ憾淙發箸い辰神垢蠑紊♢蠅魴銈ぁ∪莠蠅龍霑箸澆鮓④靴燭發里隼廚錣譴襪♤⊃唇佞鷲毀澄ィ骸祁砲泡ぃ憾淙發塙腓錣擦襪里世蹐Δ㎜屬茲♢㎠蕕覆づ験㎜廚箸いΔ里貳崟気靴じ㎇个靴㎠發靴譴覆ぁ

 消費時間は先手の羽生挑戦者6時間、名人5時間39分。午後1時半に再開される。

◆持久戦模様に

 午前11時になった。封じ手の△6四歩から、▲5六歩△7二玉▲5七銀の3手しか進まないスローペース。名人は△6五歩をみせつつ△7二玉。挑戦者も▲5五歩と突かずに▲5七銀。互いに陣形の立て直しに入った。1日目は乱戦の様相だったが、次第に名人戦らしいじっくりした展開になってきた。

◆封じ手は△6四歩

 名古屋市西区のホテル「ウェスティンナゴヤキャッスル」で20日始まった第66期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の第4局は21日午前9時に再開され、2日目の戦いに入った。森内俊之名人の32手目の封じ手は、予想通りの△6四歩だった。次に△6五歩。羽生善治二冠の対応が注目される。

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