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2008年05月19日(月) 00時00分

手塚治虫の「火の鳥・鳳凰編」、ミュージカルに朝日新聞

 手塚治虫の名作マンガを劇団わらび座がミュージカル化した「火の鳥 鳳凰(ほうおう)編」(齋藤雅文脚本、栗山民也演出、甲斐正人音楽)が、22日の兵庫県・豊岡市民会館をはじめ、同県西宮市の県立芸術文化センター(7月5、6日)など、西日本各地で上演される。手塚生誕80周年記念作品。生命をテーマにしたスケール豊かな物語だ。(今村修)

ミュージカル「火の鳥 鳳凰編」の一場面

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 時は天平時代。伝説の火の鳥の作像を命じられた仏師・茜丸(戎本(えびす・もと)みろ)は、旅の途中で盗賊・我王(パク・トンハ)に利き腕を傷つけられる。永遠の命を象徴する火の鳥を探し求める茜丸と、病や貧困に苦しむ民衆と出会って人間性を取り戻す我王。後に彫刻家同士として再会した2人は、東大寺大仏殿の鬼瓦製作を競うことになる。

 わらび座の支援者でもあった手塚の「火の鳥」は、「いつかは手がけたかった作品。日本の風土、歴史を題材に取り組んできたわらび座ミュージカルの集大成にしたい」と是永幹夫劇団代表。全国で300公演を予定しているという。

 演出の栗山は、「秋田県にある劇団のけいこ場で、自然と向き合いながら作ってきた。火の鳥は、失ってしまったもの、忘れてしまったものをよみがえらせる光の象徴。それを俳優の心の中に浮かび上がらせたい」と話す。

 その他の主な公演は、7月15日=大阪府高槻市▽19日=同岸和田市▽20日=同松原市▽25日=岡山県倉敷市▽27日=兵庫県篠山市▽8月3日=同多可町▽9月12日=京都市▽10月4日=兵庫県小野市▽09年2月8日=滋賀県栗東市。劇団関西事務所(06・6864・9600)。

http://www.asahi.com/kansai/entertainment/news/OSK200805190048.html