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2008年05月14日(水) 20時32分

<朝鮮総連事件>古巣の捜査を強い口調で批判 緒方元長官毎日新聞

 緒方元長官は検察出身。弁護士バッジを胸につけて初公判に臨み、「問答無用で立件を急いだ捜査に疑問を感じる」と古巣の捜査を強い口調で批判した。用意した書面を約5分間にわたって読み上げた元長官は「中央本部は現金や土地をだまし取ることのできる性質の案件ではない。刑事事件として取り上げたこと自体が間違いだ」と潔白を訴えた。

 弁護人も捜査を強く批判。この問題について元長官を事情聴取した公安調査庁幹部が「首相秘書官と面談したが、大変厳しい態度だった」と述べたことを明らかにし、「捜査は首相官邸の不快感を反映し、政治的意図をうかがわせる」と主張した。

 検察官が立ち上がり、冒頭陳述を読み上げ始めると、緒方元長官はじっと目を閉じたまま聴き入った。「私がかかわる以上、億単位の報酬はいただきたい」などと元長官が多額の金銭を要求したエピソードなどが明らかにされても、ほとんど表情を変えることはなかった。

 閉廷後、元長官は報道陣の問いかけに「コメントすることはありません。法廷で申し上げた以上のことはありません」と多くを語らなかった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080514-00000123-mai-soci