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2008年05月13日(火) 08時01分

遺恨審判が鹿島と和解…ゼロックススーパー杯で警告11枚スポーツ報知

 Jリーグ試合の無期限担当割り当て停止処分を受けている家本政明審判(34)が12日、鹿島と電撃和解を果たした。鹿島の練習場で行われた練習試合・鹿島−流経大の主審を務め、無難にレフェリング。ゼロックススーパー杯・広島戦(3月1日・国立)で生じた遺恨を解消することに成功した。

 元スペシャルレフェリー(SR)の上川徹氏に伴われてクラブハウスを訪問。まずはオリヴェイラ監督、クラブ幹部に復帰へ向けた取り組みなどを報告し、理解を得た。その後、試合では代名詞のイエローカードはなし。選手と対話をするという「新技」も披露し、選手から高評価を取り付けた。

 家本主審は同杯でイエローカード11枚、退場者3人を出す常軌を逸した判定で混乱を招いた。PK戦では、止めたPKを2度もやり直しさせられた鹿島が敗戦。審判委員会も処分を下さざるを得ない判定だった。まだ怒りが収まらない鹿島だが、日本サッカー協会審判委員会からの「機会があれば、ぜひ吹かせてやってほしい」という度重なる要請を受け入れた。

 選手からも「冷静だった」という声が多く、レフェリングは向上している様子。上川氏も「復帰する日もそう遠くはない」と話した。「こうやってクラブを回って、選手とコミュニケーションを図れば、試合でも良い形で笛が吹ける」と家本主審。復帰へ最大のヤマ場を乗り越えた。

 ◇ゼロックススーパー杯 イエローカード11枚、退場者3人を出すなど迷走。2−2で突入したPK戦では、鹿島GK曽ケ端が「ゴールライン上から動き出すのが早い」と厳密すぎる判定で、ストップした2本をやり直させた。試合後にはクレームをつけていない選手に警告を出した。後日、審判委員会は「試合をコントロールできなかった」とし、Jリーグ試合の無期限割り当て停止処分を科した。

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