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2008年05月12日(月) 22時31分

中国・四川省で地震、死者5000人か!900人生き埋めスポーツ報知

 中国地震局などによると、12日午後2時半(日本時間同3時半)ごろ、四川省成都の北西約90キロの同省アバ・チベット族チャン族自治州・川県を震源に、広い範囲でマグニチュード(M)7・8の強い地震があり、新華社は同省綿陽市北川県だけで3000人から5000人が死亡したとみられると伝えた。負傷者は1万人の見通し。同省内の中学校では生徒900人近くが生き埋めとなった。

 同省では、ほかに少なくとも四つの小中学校の校舎が倒壊。同省眉山市では約3200人の負傷者が出ており死傷者は今後増える可能性が高い。

 甘粛、雲南両省と重慶市などでも死者が出た。このうち重慶市では二つの小学校校舎が倒壊し児童4人が死亡した。

 胡錦涛国家主席は迅速な救援活動を指示し、事態を重視して温家宝首相を被災地に急派。温首相は、首相をトップとする「地震災害対策本部」を設置した。また人民解放軍と武装警察隊の計5000人余りが被災地に向かい、軍ヘリコプターなどが現地に入った。

 米地質調査所(USGS)によると、震源の深さは約10キロ。余震とみられる揺れが続いた。

 重慶の日本総領事館によると、重慶市、四川省など管轄する1市3省で日本人被害の情報はない。成都に工場があるトヨタ自動車によると工場での死傷者の情報もない。重要都市の被災で中国経済への悪影響が懸念されている。

 ロイター通信はバンコクでも建物が揺れたと報じた。北京、上海のほか台湾でも揺れを感じ、北京市内の複数の高層ビルでは勤務者らが屋外に避難し、政府庁舎でも職員が建物の外に逃げた。

 関係者によると成都では家屋が倒壊、北京からの電話が不通となった。中国中央テレビは、成都市内のビルの窓ガラスが外れて落下するなどの被害があったと伝えた。市内のホテルによると、宿泊客が避難したという。(共同)

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080512-OHT1T00214.htm