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2008年05月10日(土) 15時01分

<不審電話>「東京裁判所」名乗り…最高裁、対応に苦慮毎日新聞

 「東京裁判所」を名乗って個人宅などに掛けられる不審な電話が収まらず、最高裁が対応に苦慮している。最高裁は1日に注意を呼び掛けたが、大型連休後も電話は続き、7〜9日に東京、大阪両地裁や最高裁に500件近い問い合わせがあった。当初はパスポート番号などを尋ねる内容だったが、最近は個人情報を聞き出そうとするケースはなく、最高裁の担当者は「何の目的か分からない」と首をかしげている。

 不審な電話は先月末に始まった。調停期日への出頭を求める自動音声が流れ、「問い合わせは『9』を押して」という案内に従うと外国人とみられる女性が出て、氏名やパスポート番号を尋ねてくる内容だった。1日までに東京地裁などに約600件の問い合わせがあり、最高裁が注意を呼び掛けると2日にはいったん沈静化した。

 ところが、連休明けの7日から再び東京地裁などへの問い合わせが相次いだ。電話の内容も「裁判員の説明会をします」「5月12日の調停期日に来てください」などと多様化。一方、自動音声の案内に従っても応答がないまま切れたり、音楽が流れるなどで、個人情報を聞かれる例は確認されていないという。

 最高裁は「電話機のボタンを押させるのが狙いだろうか」とも推測するが、真相は不明。裁判所が自動音声の電話をかけることはないため、「すぐに切るようにした方がいいかもしれない」と話している。【北村和巳】

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