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2008年05月04日(日) 01時28分

女子高生殺害 首に粘着テープ、殴られた跡 愛知・豊田朝日新聞

 3日午前5時半ごろ、愛知県豊田市生駒町の田んぼで、同市駒場町の団体職員清水力さん(52)の長女で愛知教育大付属高1年の愛美(まなみ)さん(15)が、首にビニールテープを何重にも巻かれた状態で死亡しているのが見つかった。学用品などを入れた所持品のバッグは奪われていた。県警は下校途中に殺害されたとみて、強盗殺人事件の特別捜査本部を設置した。

現場近くの歩道には花が供えられていた=3日午後5時40分、愛知県豊田市生駒町、遠藤啓生撮影

女子高生が死亡していた現場付近を調べる捜査員=3日午前10時23分、愛知県豊田市生駒町、遠藤啓生撮影

  

 調べによると、女子高生は2日午後6時45分ごろに部活動を終えて、自転車で1人で学校を出た。普段なら自宅に到着する午後7時半ごろになっても帰宅しないことから、両親が豊田署に捜索願を出し、夜通し署員や知人らと行方を捜していた。早朝になって家族の知人が遺体を発見した。

 死因は窒息死とみられる。首には、幅約4センチの黒いビニール製の粘着テープが7重に巻かれていた。テープは当初、口から首にかけて巻かれていたとみられ、それがゆるんだような状態だったという。テープの長さは4メートル近い。顔には殴られたような跡が複数あったという。

 制服姿の遺体の脇には、通学に使っていた自転車が倒れていた。ブレザーやスカート、靴下などには泥が付いていた。近くで靴と携帯電話も発見された。

 捜索中に家族が携帯電話に電話すると、最初のうちは呼び出し音は鳴ったが応答に出ず、その後はつながらなくなったという。

 一方、所持品の黒いショルダーバッグは、約15キロ先の同県岡崎市稲熊町の道路沿いを流れる小呂川の土手で3日午前6時ごろ、近くの住民が見つけ、通報した。無造作に捨てられた状態で、中の教科書や参考書計22冊、電子辞書などがはみ出ていたという。

 遺体が見つかった現場は、同県刈谷市にある高校から約3キロ先で、水田が広がる地区。人家がまばらな伊勢湾岸自動車道の豊田南インターチェンジそばで、バッグの発見場所までの公共交通機関もないため、特捜本部は犯人が徒歩ではなく車などを使っていたとみている。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0503/TKY200805030037.html