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2008年05月01日(木) 14時30分

本日到着! 第2世代の「Eee PC 900」ファーストインプレッションImpress Watch


 廉価な小型のサブノートPCの先駆けであり、かつ、すでに代名詞的存在となっているASUSTeKの「Eee PC」の第2世代機である「Eee PC 900」が、4月下旬から香港や台湾など一部地域で発売になった。編集部でも台湾から1台調達したので、今回は主に旧モデルとの外観やスペックの違いについて見てみたい。

 なお、現時点で日本での発売は未定となっており、日本で発売されたとしてもハードウェアスペックなど仕様が変更になる可能性があることを了承いただきたい。

 Eee PC 900の情報が公開されたのは3月4日(独時間)。この時は主に液晶ディスプレイの解像度が800×480(WVGA)ドットワイド7型から1,024×600ドット(WSVGA)ワイド8.9型になり、ストレージが4GB SSDから12GB SSDに変更された点がアピールされた。

 その後、4月に入って正式な製品発表が行なわれ、SSDの容量はWindows XPモデルが12GB、Linuxモデルが20GBであることや、タッチパッドが複数の指によるマルチタッチに対応することなどが明らかにされた。

 今回購入したのは、Windows XPモデルで、価格は17,000台湾ドル(日本円で約58,000円)だった。初期モデル(SSD 4GB)の価格は12,500台湾ドル(日本円で約43,000円)なので、差額は約1万5千円ということになる。現時点で日本での初期モデルの実売価格は約4万5千円なので、単純計算すると日本での価格は6万円あたりが想定される。

 まず、外観を見てみよう。天板を閉じた状態で初期モデルと並べてみると、Eee PC 900の方がわずかに奥行きが長く、厚くなったのを除いて、デザインやコネクタ類の配置はほとんど一緒で、ぱっと見は区別がつかないくらい。正確な本体サイズは、初期モデルが225×165×21〜35mm(幅×奥行き×高さ)、Eee PC 900が225×170×20〜38mm(同)となっている。重量もそれぞれ920g、990gと、持ち比べても体感できる差はほとんどない。

 液晶を開いてみると、サイズが大型化し、解像度も高解像度になったことで、進化の具合がはっきりと確認できる。液晶はノングレアタイプで、視野角は十分広く、斜めから見ても色が変化することはなく、問題は見あたらない。

 キーボードは今回のものが中国語仕様となっているため、正確な比較にはならないが、基本的に変わっていないようだ。一方、外見からも変化が伺えるのがタッチパッドだ。新モデルでは一回りサイズが大きくなったのに加え、マルチタッチに対応した。これにより、2本の指を上下に滑らせるとスクロールしたり、人差し指をあてたまま中指で弧を描くようにすると画像が90度回転したり、2本の指の間隔を広げると拡大したりといった動作を行なえる。また、3本指によるジェスチャーにも対応している。

 ASUSTeKではEee PCに搭載しているCPUとチップセットについて、Intelのモバイル向け製品とのみ紹介しており、具体的な仕様は公開していない。初期モデルのCPUは90nmプロセスDothanコアのCeleron M 353を搭載しているが、FSBが400MHzから280MHzに落とされているため、CPUコアクロックもデフォルトの900MHzではなく、630MHzで動作している。

 Eee PC 900もCPU-Zで調べてみたところ、同じCeleron M 353を搭載しているが、FSBが規定の400MHzになっており、コアクロックも900MHzに向上していることが分かった。まだ、性能の検証は行なっていないが、メモリがDDR2-280相当512MBからDDR2-400 1GBに倍増したこともあり、確実に体感できる差がついているだろう。ちなみにチップセットはEVERESTによると初期モデルと同じIntel 910GML Expressを積んでいるようだ。

 もう1つ、実機を触って分かったのが、SSDの搭載の仕方。仕様表には12GBあるいは20GBとされているので、1ドライブ構成かと思われたのだが、実際には初期モデルと同じ4GBをCドライブとしており、残りの容量はDドライブとして扱われている。

 Windows XPモデルではCドライブの実容量約3.73GBの内、約2.2GBが使用済みで、空き容量は約1.52GB、Dドライブの実容量約7.5GBの内、約1.09GBが使用済みで、約6.4GBが空き容量となっている。ちなみに、Dドライブが空でないのは一部のアプリケーションがここにインストールされているため。

 Windows XPモデルにはMicrosoftの簡易版統合オフィスソフト「Works」がプリインストールされているが、これに加え、Sun Microsystemsの統合オフィスソフト「StarSuite 8」も入っている。また、本製品に光学ドライブはないが、Corel(旧InterVideo )のDVD再生ソフト「XPack Mini DVD Player」も入っている。このあたりは、日本語版では変更される可能性が高い。

 バッテリのサイズは新旧両製品とも同じサイズに見えるが、旧モデルの7.4V/5,200mAhに対し、新モデルは7.2V/5,800mAhのものが付属する。新モデルはCPUなどの仕様が向上しているが、これまでの発表では旧モデルとほぼ同じレベルの駆動時間としている。

 性能面など、詳細なレポートは後日お届けする。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080501-00000017-imp-sci