記事登録
2008年02月13日(水) 09時48分

ICF事件で強制捜査 元社長ら4人に逮捕状 大阪府警産経新聞

 IT関連企業「アイ・シー・エフ」(ICF、現オーベン)が平成16〜17年、株式交換で広告会社「大阪第一企画」を買収した際、企業価値を実際より高く見積もらせ公表した疑惑で、大阪府警捜査4課と証券取引等監視委員会は13日、金融商品取引法=旧証券取引法=違反(偽計)容疑で、ICFの元社長(32)ら4人の逮捕状を取り、家宅捜索を始めた。4人を取り調べ、容疑が固まり次第、逮捕する方針。

 このほかに逮捕状が出たのは、ICFの元取締役(34)▽買収に関与したパチンコ情報提供会社「梁山泊(りょうざんぱく)」グループの実質経営者(57)▽第一企画の価格を算定した旧港陽監査法人(解散)の公認会計士(35)−の3人。

 また、一時、ICFの最高戦略顧問を務めていたライブドアの榎本大輔・元取締役(36)もICF株の売却にかかわっており、府警と監視委は一連の不正への関与について慎重に捜査する。

 調べでは、元社長らは第一企画を株式交換で買収するにあたり、同社の価値を不正に高めることを計画。梁山泊関連会社との仲介取引で売上高を水増しするなどしたうえで、16年12月に企業価値を約8億円とする見積もりを公表。17年2月に同額相当のICFの新株を発行した疑い。

 府警や証取委は、こうした一連の行為は、金融商品取引法で禁止されている株の売買や相場の変動を図る目的で他人を欺く行為に該当すると判断、強制捜査に踏み切った。

【関連記事】
ICF強制捜査へ 不正株式交換、梁山泊5億超利益
不正な株式交換で高値売り抜け ICF強制捜査へ
シティ、日興を完全子会社化へ 株式交換条件クリアで初の三角合併成立
シティ、日興買収に痛手 株安・円高でコスト倍増
無借金マイクロソフト、ヤフー買収へ初の借り入れか

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080213-00000934-san-soci