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2008年01月25日(金) 23時43分

金融庁サイトに虚偽報告か 「ソニーなど株51%取得」朝日新聞

 金融庁が運営する株式の大量保有報告書の閲覧ページ「EDINET」で25日、ソニーやトヨタ自動車など大手6社について「発行済み株式の51%を取得した」との報告が相次いだ。報告によると株式の取得総額は20兆円を超え、各社とも「あり得ない」としている。金融庁は、金融商品取引法違反(虚偽記載)とみて、調査を始めた。

 報告書を提出したのは川崎市麻生区のテラメント株式会社。法人登記によると、資本金は1000円で、業務内容は「買収した企業の経営」などと記載されている。ソニー、トヨタのほか、フジテレビジョン、三菱重工、NTT、アステラス製薬についても過半数の株式を取得した、と関東財務局に報告があった。

 同財務局によると、25日午後4時過ぎに職員がEDINETに掲載されているのに気づいた。大量保有報告書は提出者がネット経由で自己申告する仕組みで、「事前に中身を確認できない」(金融庁)という。株式市場は午後3時に取引を終えており、虚偽とみられる報告によって株価には影響がなかったという。

 金商法は虚偽記載の罰則を、5年以下の懲役または500万円以下の罰金と定めている。金融庁は「急いで事実関係を調査中で、虚偽記載なら訂正命令を含め厳正に対処する」としている。

 買収されたことになった各社は、「虚偽記載なら市場を混乱させる恐れがあり、悪質な行為だ」(NTT)、「こういうものが載ってしまうとは、びっくりした」(ソニー)と話している。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0125/TKY200801250337.html