2004年の台風23号による災害復旧工事をめぐり、国土交通省豊岡河川国道事務所(兵庫県豊岡市)の職員が工事費を水増しして発注し、業者から受注額の一部を還流させた疑いが強まり、兵庫県警捜査2課は14日、収賄容疑で同事務所係長の藤田洋容疑者(46)=豊岡市=を、贈賄容疑で土木会社営業部長の大谷衛容疑者(67)=豊岡市=を逮捕した。
調べでは、藤田容疑者は04年から05年にかけ、大谷容疑者から便宜の見返りとして現金計数百万円を受け取った疑い。
藤田容疑者は災害復旧工事の設計や見積もりを担当していたが、工事区画を広げるなどして工事費を水増しした上で業者に発注。業者に支払われた受注額の一部を、藤田容疑者が個人で開設した銀行口座に振り込ませるなどして還流させていた疑いが持たれている。県警は、この現金の流れがわいろに当たると判断したもようだ。