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2007年11月30日(金) 16時30分

大阪府知事選 太田氏「政治とカネ」謝罪 八方ふさがり 出馬なお意欲産経新聞

 来年1月10日に告示、同27日投開票される大阪府知事選で、太田房江知事(56)は30日、自民、公明、民主の3党の了承を得たうえで7日の3選に向けた出馬表明を予定通り行う、と明言した。しかし、知事の「政治とカネ」の問題で、自民、民主両府議団がすでに別候補擁立方針を決定。この日、公明府議団も総会で推薦に反対する声が相次ぎ、連合大阪も推薦しない方針を確認した。八方ふさがりの状況に変わりはない。

 太田知事はこの日、知事公館前で報道陣の質問に応じ、冒頭「いろいろとお騒がせしてもうしわけありません」と、「政治とカネ」の問題が出て以降、初めて頭を下げ謝罪した。続いて「来るべき出馬表明に至らせていただきたい」と明言、3党の信頼を得るために、「政治とカネ」の問題で、3つの“公約”を明らかにした。

 まず母親やおいのマンションを事務所にし、月額5万円の賃料を支払っていた「太田房江を支える東京の会」を解散すると約束。また、これまで退任後に府に寄付するとしていた「関西企業経営懇談会」の講師謝礼883万円全額を国際機関に寄付するなどしてすぐに手放すことを明らかにした。さらに20日の謝罪会見で講師謝礼はゼロにするとしていた関企懇の出席について「今後出席は一切しない」と確約した。

 太田知事は「東京の会」を解散する理由について「軸足を大阪に置いて府民のために尽くしたい」と説明。講師謝礼の寄付先について「弁護士など信頼できる第三者にいったん預け、大阪にも世界にも役立つ機関を選びたい」と話した。寄付先については「出馬表明までに決定したい」と述べた。

 太田知事は疲れをまったく見せず、きっぱりとした様子で話し、決意を明らかにした。3党が推薦しない方針を固めていることから、推薦が得られなかった場合の対応を報道陣から繰り返し問われると、「必死で粘り強くご理解をいただきます」と何度も強調した。3党が別候補を立てる可能性も指摘されているが、「そのような事態に至っていないのでコメントできない」とした。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071130-00000133-san-pol