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2007年11月30日(金) 12時45分

大阪府知事選 太田氏出馬、厳しく 連合大阪も推薦せず 朝日新聞

 来年1月の大阪府知事選で太田房江知事の支持母体「21世紀大阪がんばろう会」を構成する連合大阪(川口清一会長)は30日、太田氏を推薦しない方針を固めた。太田氏はこの日、立候補する意向を改めて示したが、府議会の与党会派に加え、選挙の実動部隊となる連合の支援が得られない見通しとなったことで、出馬をめぐる環境は厳しい情勢になってきた。

 連合大阪はこの日朝、緊急に政治センター拡大幹事会を開いた。記者会見した脇本ちよみ事務局長らは、各政党の「太田離れ」が加速するなか、「がんばろう会が孤立無援になる可能性が大きく、民主党と股裂き状態になるのも避けたい」と太田氏推薦は困難との見解を示した。太田氏の「政治とカネ」の問題に対する批判が多く寄せられており、「府民の声を大事にしないといけない」と語った。

 一方、公明党府議団は同日、府庁で記者会見し、太田氏を推薦すべきでないとの意見を1日の府本部幹事会で伝えると発表した。過去2回の選挙では自民、民主などと相乗りで太田氏を推薦してきたが、太田氏以外の候補者を模索する方針。西村晴天団長は「太田氏の政治とカネの問題に対し、きわめて厳しい反応がある。到底理解は得られない」と語った。

 これに対し、太田氏はこの日午前、記者団に対し、「今後とも自民、公明、民主の3党へのご理解を求めるご説明をねばり強くおこなって、来るべき出馬表明にいたらせていただきたい」と述べた。また、出馬断念はあるかと問われ「それはありません」と語り、改めて立候補する意欲を表明。親族への事務所費支出が問題になった東京の後援会は廃止し、退任後に府に寄付するとしていた総額約880万円の高額講演料は、早急に信頼できる人に預けて手放す意向を明らかにした。

http://www.asahi.com/politics/update/1130/OSK200711300044.html