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2007年11月29日(木) 14時24分

民主、太田氏の擁立断念 独自候補擁立へ 大阪府知事選産経新聞

 来年1月10日に告示、同27日に投開票される大阪府知事選で、大阪府議会の民主党会派の民主党無所属ネットは29日、3期目を目指す太田房江知事(56)を推薦せず、独自候補を擁立する方針を固めた。相次ぐ知事の「政治とカネ」の問題で、府民の支援を得られないと判断した。民主党府連も同調する見通しだが、候補者の具体的な名前は挙がっていない。3選に向け、12月7日に出馬表明を予定している太田氏が立候補しない可能性も大きくなった。自民党府議団は太田氏以外では民主との連携も可能としている。
 知事選をめぐっては、民主党府連は22日に3役会を開き、太田氏を含めて候補者を検討するとしていた。しかし民主会派が26日とこの日、2回にわたって総会を開いて対応を検討。総会の時間を関係者以外に知らせないなど極秘に議論を進めた結果、府議の支援者から太田氏批判が相次ぎ、府民の支援を得ることが難しいことから、太田氏推薦に反対する声が絶えなかったとみられる。
 民主府議の1人は産経新聞の取材に、「太田氏では無理。別候補はこれからだ」と断言した。太田氏の支持母体となっている連合大阪は7日までに知事選対応の結論を出すとしているが、共闘関係にある民主の独自候補擁立が大きな影響を与えるのは確実だ。
 一方、かねてから太田氏に対決姿勢を打ち出していた自民党府議団は28日の総会で、別候補の擁立に向け調整を急ぐことを確認している。また公明党府議団は「『政治とカネ』の問題で厳しい意見があり、太田氏を擁立することには厳しい意見が増えている」としており、太田氏が出馬した過去2回の知事選と同様に自民・公明と民主が相乗りで、別候補を擁立する可能性が出てきた。
 太田知事をめぐっては今月に入り、「政治とカネ」の問題が相次いで表面化。東京の政治団体が事務所を母や甥(おい)が住む2カ所のマンションに置き、月額5万円の賃料を支払っていたことや、知事が中小企業経営者らでつくる「関西企業経営懇談会」の飲食を伴う会合に出席し、1回当たり50〜100万円計883万円を講師謝礼として受け取っていたことが表面化し、府民から激しい批判が出ていた。

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