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2007年11月29日(木) 13時02分

山梨大医学部:職員2人、業者から出張旅費分を便宜供与 停職3カ月の処分 /山梨毎日新聞

 山梨大医学部の男性職員2人が、取引業者から1人4万3800円分の出張旅費などで便宜供与を受け、飲食の接待も複数回受けていたことが分かった。28日に公表した同大は、2人を27日付で停職3カ月の懲戒処分にし、医学部長や医学部付属病院長ら3人を訓告とした。接待などの総額は不明で、同大から受け取った出張旅費は返却した。2人は、12月中旬に依願退職するという。
 停職となったのは同大医学部付属病院の50代の医療職員と同大医学部の40代の事務職員。退職金の支払いについて、同大は明言しなかったほか、職員の氏名や業者名などの公表も拒んだ。
 同大によると、2人は2月23〜24日、同大の業務として兵庫県の病院を視察した際、県内に営業所を持つ納入業者の社員2人と同行。業者は航空券などを手配し、飲食費も負担した。06年2月と8月にも、甲府市内の飲食店で計2回、同じ社員2人から飲酒や食事の接待を受けた。2人は、同大から兵庫への出張旅費として各4万3800円を受け取っていた。
 県警捜査2課から10月28日、職員2人に関する照会と捜査への協力依頼があり発覚。同大医学部は委員会を設けて調査した結果、2人が事実を認めたため、業者からの接待を禁じた就業規則や倫理規程に違反するとして処分した。
 同大によると、業者は県外に本社を持ち、病院で使用する機器の納入業者。同大とは10年以上前から取引関係にあり、500万円を超える物品納入のための一般競争入札に参加する資格もあった。2人は、入札や契約に関する直接の権限はないが、参考となる助言を寄せる立場にいたという。
 2人は、受けるべきでないと認識しながら便宜供与を受けたことを認め、「大変反省している。迷惑をかけて申し訳ない」と話しているという。
 会見した星和彦・同大医学部付属病院長は「管理不行き届きで、我々にも責任がある。深くおわび申し上げる」と謝罪した。【宇都宮裕一】

11月29日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071129-00000136-mailo-l19