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2007年11月27日(火) 16時00分

インタビュー:太田知事「都市力、総合力整備進める」 /大阪毎日新聞

 太田房江知事は26日の毎日新聞のインタビューで、「大阪の都市力、総合力の整備を進めていきたい」と3選に向けた意欲を語った。主なやりとりは次の通り。【聞き手は若菜英晴・社会部長】
 ◇学力テスト「次に備え手を打つ」
 ——2期8年の成果は。
 経済に活力が出てきた。特に関西国際空港第2滑走路の運用開始で国際物流の面で優位性が増した。さらにシャープの誘致が起爆剤となって、大阪湾岸で重厚長大産業からの転換が進み、製造品出荷額も伸びている。
 ——今後、特に力を入れたいことは。
 関空2期島に物流機能を担う施設を作り、コストも下げないといけない。湾岸はインフラを整備し、同時に経済波及効果が中小企業に及ぶようにする。雇用面も含め、都市力、総合力の整備を進めていく。
 ——人口が全国3位に転落したり、全国学力テスト結果が下位になるなど、大阪のステータスが低下しているのでは。
 人口減をもって地域の力が落ちるというのは少し短絡的。問題は、どういう人材を集め、交流人口をどれくらい増やすか。学力テストは次に備えて手を打つ。原因を見つけて前に進んでいく姿勢がなければ、大阪の閉塞感はなくならない。
 ——全国最悪と言われる財政状況については。
 府債の格付けが上がってきた。人口10万人当たりの職員数は123人と全国最低。8年間で8000億円の削減効果を上げる財政改革をやってきたことが市場に伝わっているからだ。
 ——国の中央防災会議が上町断層帯による地震で全国最悪の被害が出るとの想定を発表した。
 一番大事なことは弱者を作らないこと。今年度から住宅の耐震診断を5000円でできるようにした。耐震性が不十分な木造住宅の改善率が3倍になる。リフォームの補助金も最高60万円出る。当面は自治会を通じてPRする努力をしたい。

11月27日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071127-00000189-mailo-l27