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2007年11月27日(火) 11時59分

<らき☆すた>大ヒット“萌えアニメ”、舞台の埼玉・鷲宮で町おこしに一役 毎日新聞

 オタクの女子高生と仲間たちの学園生活を描いて大ヒットしたテレビアニメ「らき☆すた」のモデルとなった埼玉県鷲宮町にファンが詰めかける“聖地巡礼”が相次ぎ、人気に目を付けた地元商工会が、声優陣や原作者を招いたイベントやオリジナルグッズ販売、大売り出しのチラシにキャラクターを使って、町おこしにつなげようと盛り上がっている。【立山夏行】

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 「らき☆すた」は、04年から月刊誌「コンプティーク」(角川書店)などで連載されている美水かがみさんの4コママンガが原作。埼玉県東部の春日部市や鷲宮町を舞台に、女子高生の泉こなた、柊かがみとつかさの双子姉妹、メガネっ子で優等生の高良みゆきの4人の日常生活を描いている。昨年大ヒットしたアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」と同じく、原作が角川書店、制作を京都アニメーションが担当、ハルヒ役の平野綾さん主演で放送前から注目され、さまざまなマンガのパロディーやマニアックなせりふ、奇抜な演出で大ブレークし、アニメのDVDや主題歌CDもオリコンチャートの上位を飾った。

 アニメの放送が始まり、柊姉妹の実家「鷹宮神社」のモデルとして、鷲宮町の鷲宮神社がアニメ誌で紹介されると、絵を描き込んで「らき☆すた絵馬」として奉納したり、キャラのコスプレ姿で記念撮影するファンが続々と詰めかけた。07年版の「現代用語の基礎知識」にも、「聖地巡礼」という言葉が掲載されるほどの人気スポットとなった。

 これに目をつけた地元・鷲宮商工会は、絵馬ストラップの制作を企画。発行元の角川書店の許可を得て、春日部市の伝統工芸「春日部たんす」の職人、飯島勤さんに絵馬の制作を依頼した。10月に試作品の画像をサイトで公開すると、アクセスが殺到し、カウンターが故障するほどの注目を集めた。当初はこなた、かがみ、つかさの3人の各2パターンだけを制作する予定だったが、ファンの要望で、みゆき、こなたの従姉妹の小早川ゆたか、ゆたかの友人・岩崎みなみ、こなたをライバル視する日下部みさおの4人の絵馬を急きょ追加し、計10種類を制作した。

 また、12月1日からの歳末大売出しのチラシに「らき☆すた」のキャラクターを起用。期間中に加盟店で500円以上購入するとキャラクターがあしらわれたスクラッチカードがもらえるキャンペーンも実施。1000円、500円、100円分の割引券として使える「当たり」のほか、通常の「はずれ」以外にキャラクターのイラストを「はずれ」としてまぎれ込ませており、中には100枚に1枚しかない“レアイラスト”もあるなど、遊び心満載だ。

 同2日には、鷲宮神社前の茶店「大酉茶屋わしのみや」で限定の特別メニュー「らき☆すたのブランチ」を提供。柊姉妹の声を演じた加藤英美里さん、福原香織さんや、原作者の美水さんらをゲストに招き、神社を「公式参拝」するイベントも展開する。

 同商工会では「『らき☆すた』と一緒に地域を盛り上げたい」と町おこしに期待する。ヒロインこなたの実家がある同県幸手市の幸手市商工会でも、桜の形をしたストラップを企画。放送は終了したが、萌え系キャラたちはいまでも“地元”で活躍しているようだ。

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