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2007年11月27日(火) 10時00分

福田政権は自爆の道をまっしぐら日刊ゲンダイ

 今月22日に行われた福田、小沢の党首会談が物別れに終わったことで、今国会の大幅延長が決定的になった。先の訪米でブッシュに「補給新法の成立に全力を挙げる」ことを約束した福田政権は、参院で法案が否決されても衆院に差し戻して再議決する方針だ。この場合、国会は来年1月20日過ぎまで開くことになる。93〜94年に越年国会をした細川政権は4月に退陣に追い込まれた。同じ道を歩む福田の末路が見えてきた。

 福田首相が民主党の小沢代表ら野党党首と会談して、新給油法案への協力を求めたのは、衆院再議決へのセレモニーだ。
 低姿勢で理解を求めたが、物別れに終わったため、衆院で再議決する。要するに、「数の横暴」ではないことを国民に示すパフォーマンスである。
 永田町のプロたちは、「これで臨時国会の大幅延長は決定的」と見ているが、問題は延長幅だ。衆院再議決を確実にするには、参院で法案が採決されずにたなざらしにされても衆院に差し戻せるように会期をタップリ確保したい。給油法案が衆院通過したのは11月13日。衆院に差し戻せる60日間ルールを使うとして、最低でも1月中旬までの会期延長が必要になる。

●93年の細川政権の二の舞に…

「国会が開かれていると、大臣や役所の幹部が国会対応に追われて、予算編成に支障が出る恐れもある。それを避けるためにも、延長幅は多めに取って、審議日程に余裕を持たせるはずです。目下のところ、1月25日前後まで会期を延長する案が有力です」(自民党国会議員)
 これは大博打だ。国会を開き続ければ常に野党の攻撃にさらされることになる。会期中に守屋が捕まるような事態になれば、連日、額賀財務相が直撃される。さっさと国会を閉じて内閣改造で逃げ切ることもできなくなる。ちなみに細川政権は1月29日まで延長した。通常国会召集は2日後の31日で通年国会になった。細川が佐川で政権をブン投げたのは4月8日だ。
「福田政権もそうなりかねませんよ。水面下でささやかれている日程は、臨時国会終了後に内閣改造をして、数日後に通常国会です。これでは閣僚の準備不足も露呈する。綱渡りの国会運営になります」(自民党関係者)
 政治評論家の浅川博忠氏も「予算成立がちょっとでも遅れるような事態になれば、政権は追い詰められる」と言う。そこまでして、ブッシュに忠義を尽くす福田の神経がわからない。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071127-00000004-gen-ent