姓・名字を扱うウェブに「日本の姓の全国順位データベース」（http://www.ipc.shizuoka.ac.jp/%7Ejjksiro/kensaku.html）がある。全国の電話帳に登録された姓１０万種類を網羅、入力すれば全国順位と登録件数を答えてくれる。身近な姓について調べるだけでなく、日本人の姓について探究してみるには、ランキングを並べたサイトで膨大なリストを繰るよりもずっと便利だ。
静岡大人文学部でドイツ語学を教える城岡啓二教授が開設している。自身の姓が静岡県内では１人しかいない事情もあって姓に関心を持ったという。調べてみると電話帳に登録されている件数が１件しかない姓が１万件以上あった。「おそらく将来消えていくだろう姓が非常に多い。こういうことは、意外に知られていません」
今回はこうした少数派の姓を探ることにしよう。日本の姓は明治維新の際に作られたものが多いはずで、以降の元号は姓にしにくい。明治は９２件で１５４５４位、大正は５１件２１６４４位、昭和は６３件１９２６９位。ところが平成でさえ２６件３１４１９位になっている。比較的新しく作られた姓も意外に多いようだ。
日・月・星はどれが多いか。圧倒的に星だった。日を太陽や陽、天道に置き換えても変わらず、星の１７８６４件３１０位がずば抜けている。予想外だったのは武士姓が２７２件あっても、侍姓は存在しない。そして無いと思った軍事姓が１件。
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