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2007年11月26日(月) 23時45分

被害女性、ストーカー行為に悩む 函館刺殺 恩師に相談朝日新聞

 北海道函館市北美原3丁目の無量林(むりょうばやし)博昭さん(56)方で長女の会社員・智子(さとこ)さん(23)が26日に刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された大学時代の同級生の同市宮前町、無職中原哲也容疑者(22)について、智子さんが今月中旬、大学時代の恩師に「職場に訪ねてこられて不安を感じる」と相談していたことが分かった。智子さんは「ストーカー行為に悩んでいる」と知人に漏らしていたともいい、道警函館中央署は中原容疑者の動機などを中心に調べている。

 中原容疑者は、智子さんとは北海道教育大函館校時代に同学年だった。同大によると、2人は同じ学校に教育実習に行って顔見知りになったという。智子さんは同大を今年3月に卒業したが、同容疑者は2年生の時に半年間休学したため、今年9月に卒業した。

 26日に記者会見した杉浦清志副学長によると、智子さんは15日午後6時ごろ、ゼミの指導教官だった杉浦副学長を大学に訪ね、「中原さんが数日前、職場に『相談事がある』と訪ねてきた。不安や身の危険を感じる」と相談した。杉浦副学長は他の教官らと相談して翌16日、「まずは法テラスに相談したら」と智子さんにメールしたという。

 また、杉浦副学長は「(智子さんは)在学中にも『道を歩いていたら、突然中原さんと会ってびっくりした』と話していたことがあった」とも述べた。

 また、同大で中原容疑者の担任だった大坂治教授は同容疑者について「高校時代から陸上をやっていたと聞いた。粘り強い勉強家だったが、一生懸命友だちをつくろうとして空回りしてしまうことがあった」と話した。

http://www.asahi.com/national/update/1126/TKY200711260305.html