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2007年11月26日(月) 16時49分

日本舞台に資金洗浄 海外犯罪グループ2人再逮捕へ産経新聞

 埼玉県の銀行などを経由し、海外犯罪グループがマネーロンダリング(資金洗浄)していた事件で、県警国際捜査課などは27日にも、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益の隠匿)の疑いで、ナイジェリア国籍の同県蕨市、飲食店経営、アサボー・フェリックス・スティーブ(41)と、同県所沢市、会社員、磯野敬一(32)両被告=いずれも詐欺罪で起訴=を再逮捕する方針を固めた。

 日本を舞台にした海外犯罪グループの資金洗浄が同法で立件されるケースは全国初。アサボー被告らが不正開設した約30口座には、米国などから計約8億5000万円の入金があり、引き出して海外に再送金することで、資金洗浄していたという。少なくとも3つの国際詐欺組織が関与したとみられる。

 調べでは、アサボー被告らは昨年3月、同県ふじみ野市の銀行で、米国から送金された詐欺事件の被害金約2000万円を引き出し、欧米などに送金し隠した疑い。

 国際刑事警察機構(ICPO)を通じた調べで、米国から送金された現金が、偽造小切手による振り込め詐欺事件の被害金と判明。アサボー被告らが「犯罪にかかわる金と気付いていた」と供述したことから、県警は「犯罪収益の隠匿」を適用した。

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