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2007年11月24日(土) 10時00分

守屋—宮崎 逮捕前の打ち合わせ!? 日刊ゲンダイ

 宴席に同席していたことを守屋喚問で暴露され、さらに「口利き」疑惑まで浮上した額賀財務相(63)。これで辞任に追い込まれるのは確実だ。しかし、守屋前次官(63)が“道連れ”にするつもりだったのは、額賀大臣ではなく、久間元防衛相(66)だったという。

「あの、それでは、あの申し上げますけども、えー、久間先生と、あの額賀先生ではなかったかと思っております」——。日本ミライズの宮崎元伸と一緒に接待を受けた政治家2人の実名を明かした守屋前次官。
 さらに「政治家から契約関係について圧力を受けたことは」と問われ、「とくに建設関係でですね、防衛省の仕事をやりたいからと……」と圧力があったことを認めた。
 この証言を受けて「圧力をかけたのは誰だ」と政界が大騒ぎしているさなか、飛び出したのが、額賀財務相の「口利き」疑惑だ。守屋前次官と同期だった太田述正・元仙台防衛施設局長(58)が、当時の日記を基に「山形県内の建設業者を工事の指名に入れて欲しいと額賀氏から口利きを受けた」「守屋氏を通じて伝えられた」と証言したのだ。
 太田氏は、守屋前次官が口利きの一端を語ったのを見て「これは事実を明らかにしろというメッセージだ」と受け取ったという。
 証人喚問の守屋発言が、額賀財務相を追いつめている格好だ。ところが、これは守屋前次官にとって大誤算の展開だという。
「守屋—宮崎の2人は、どこまで地検に話すか、守る政治家は誰かを入念に打ち合わせしたはず。その証拠に2人の証言は、ほとんど一致している。2人が恨んでいたのは久間元防衛相です。逆に額賀だけは守ろうとしていた。恐らく、口利き疑惑も額賀ではなく久間のことを言ったつもりだったのではないか」(政界関係者)
 防衛族議員のなかで、守屋と近かったのは山崎拓、中谷元の2人、遠いのは石破茂、小池百合子といわれている。
 証人喚問の直前まで守屋と連絡を取っていたジャーナリストの田村建雄氏はこう言う。
「守屋氏が力をつけたのは、当時の額賀防衛庁長官に3段跳びで官房長に抜擢されてからです。それだけに恩義を感じていた。額賀大臣を売るつもりはないでしょう。その一方『久間さんという人は恐ろしい人だよ』と漏らしていた。証人喚問前、『僕は利権でカネに絡んだことはない。本当のワルは他にいる』とも言っていました」
 しかし、守屋前次官の思惑とは正反対に、このまま額賀大臣が追いつめられるのは間違いない。こうなったら、守屋—宮崎コンビは、洗いざらいぶちまけることだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071124-00000014-gen-ent