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2007年11月24日(土) 22時26分

<暴力団抗争>九州誠道会幹部、撃たれ死亡 男は逃走…福岡毎日新聞

 24日午前11時ごろ、福岡県大牟田市歴木(くぬぎ)の兼行病院の職員から「(病院)駐車場で発砲事件があり、男性が倒れている」と110番があった。同県警によると、撃たれたのは暴力団九州誠道会村上一家の古賀茂喜幹部(52)で、同市立病院に搬送されたが、出血性ショックのため間もなく死亡した。県警は福岡、佐賀、熊本の3県で相次いでいる指定暴力団道仁会と九州誠道会による抗争事件と関連した殺人事件とみて、大牟田署に捜査本部を設置、約90人態勢で捜査を始めた。

 調べなどによると、古賀幹部は至近距離から頭、胸、腹の3カ所を計5〜6発撃たれた。現場から黒っぽいジャンパーを着た男が車に乗って逃走。30歳くらいで灰色の帽子にサングラスとマスクを着けていた。1人で銃撃し、自分で運転して逃げたという。現場から薬きょうが見つかっていないことから回転式拳銃を使用したとみられる。

 この日、古賀幹部は通院のため、関係者が運転する車に乗って病院を訪れ、車から降りて病院玄関に向かう途中に襲撃されたという。一方、男の乗った車は古賀幹部の到着前から病院駐車場に止まっていたのが目撃されており、待ち伏せしていたとみられる。

 一方、男が逃走に使った車と、ナンバーや特徴などの目撃情報が一致する白色のバンタイプの乗用車が現場から北に約600メートル離れた日用雑貨量販店の駐車場で見つかった。県警は、男が別の車に乗り換えるなどしてさらに逃走したとみている。

 大牟田市は昨年5月の指定暴力団道仁会の会長人事などを巡り、反発して離脱した九州誠道会が本拠を置いている。この内部分裂に伴うとみられる発砲・爆発事件は福岡県や佐賀県などで相次いだ。今年8月には当時の道仁会会長が福岡市内の路上で銃撃され死亡。また、今月8日には、佐賀県武雄市の病院で入院患者(当時34歳)が、以前この病院に入院していた暴力団関係者と間違われたとみられる射殺事件も起きている。

 現場は市中心部から北東約2キロの住宅街で、近くには小中学校や病院がある。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071124-00000113-mai-soci