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2007年11月23日(金) 02時31分

<徳島刑務所>受刑者暴動の背景に処遇への不満毎日新聞

 徳島市の徳島刑務所(荒島喜宣所長)で今月16日、10人以上の受刑者が暴れて複数の刑務官にけがをさせた問題があり、NPO法人「監獄人権センター」(東京都千代田区)の日隅一雄弁護士ら2人が22日、同刑務所で受刑者らと接見した。複数の受刑者は、医師から診察と称して肛門(こうもん)に指を入れられたなどと訴えたという。暴動の原因は、刑務所の処遇に対する不満が背景にあるとみている。一方、徳島弁護士会の人権擁護委員会(大道晋委員長)は19日、医療行為を中心とした処遇について対応を協議する検討委員会を設置した。

 男性受刑者8人と接見。30代の受刑者は今月15日、直腸検査を拒否した際、複数の刑務官に背後から押さえられ、医務課長に右太ももと尻をけられたと訴えた。別の30代の受刑者は昨年7月、肛門に指を突っ込まれ大量出血したという。また、40代の受刑者は、同様の行為で重い脱肛を患い、現在も出血があるという。

 同センターには記録のある03年以降、同刑務所の受刑者から不当な医療行為を訴える相談が寄せられ、05年ごろに急増。これまで25人、200〜300件に上っている。内容は、必要のない直腸検査を受けさせられた▽薬を与えないなどの治療拒否▽10日間にわたる長期の絶食−−など。【加藤明子】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071123-00000007-mai-soci