記事登録
2007年11月23日(金) 02時31分

<守屋前次官>「守屋口座」の資料入手 東京地検毎日新聞

 守屋武昌前防衛事務次官(63)の収賄疑惑で、東京地検特捜部が、守屋氏の口座に関する資料を防衛省共済組合から入手したことが分かった。わいろに当たる金の出入りがないか調べているとみられる。特捜部は、守屋氏が防衛専門商社「山田洋行」元専務、宮崎元伸容疑者(69)=業務上横領容疑などで逮捕=から利益提供を受けた見返りに便宜を図ったとみて、贈収賄容疑で立件する方針を固めており、週明けにも捜査態勢を拡充して詰めの捜査を進めるとみられる。

 関係者によると、特捜部は21、22の両日、守屋氏が共済組合に開設した口座の出入金状況を示す資料を組合から入手。さらに、守屋氏から投資資金4500万円を預かり、損失を補てんしたとされる河村延樹前防衛政策課長(47)=大臣官房付に更迭=の口座の資料も入手し、守屋氏と前課長の金銭のやり取りも調べている模様だ。

 守屋氏は、宮崎元専務から300回以上のゴルフ接待を受けていたほか、北海道や九州などへのゴルフ旅行の費用の全額を元専務側に負担させていた。東京・赤坂の高級クラブなどで頻繁に飲食接待を受けていたことや、04年に「還暦祝い」名目で現金20万円を受け取ったことも明らかになっている。

 特捜部は、こうした多額の利益提供の一部はわいろに当たるとみているが、さらに共済組合の口座などを調べ、ほかにもわいろと認定できる現金授受がないか捜査している。また、防衛省の職員ら関係者からの事情聴取を通じ、特捜部は、守屋氏が防衛装備品の納入などに絡んで元専務側に有利な取り計らいをしたとの見方を強めており、週明けにも応援検事を増員して捜査態勢を拡充するとみられる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071123-00000008-mai-soci