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2007年11月23日(金) 00時05分

福田首相訪米時の米・ブッシュ大統領の言葉に、拉致問題に関する隠されたシグナルフジTV

先日訪米し、直談判を行った拉致被害者家族会などが、支援者への報告集会を開いた。
アメリカが北朝鮮に対するテロ支援国家指定解除に踏み切るかどうかが焦点となる中、実は先日の福田首相訪米の際のブッシュ大統領の言葉に、あるシグナルが隠されていた。
22日午後7時前すぎ、拉致被害者家族会の増元照明さんは、先日の訪米を報告する集会の中で、「日本の外交力の弱さを知ってしまったというのが成果ではないか」と、日本の外交力の弱さを皮肉交じりに語った。
そして、近く代表に就任することが決まっている飯塚繁雄さんは、「ブッシュ大統領をはじめ、日本人の拉致問題については、『忘れない』という話はしておりますけども、結果的にどうなるか」と話した。
「忘れない」という言葉だが、実はこの言葉は、拉致問題の今後に大きな意味を持つ可能性がある。
16日、ブッシュ大統領は「われわれは、日本の拉致被害者も、そしてその家族も忘れはしません」と述べた。
北朝鮮のテロ支援国家指定が解除されるのか注目される中、ブッシュ大統領は「忘れない」という言葉を選んだ。
そして、この言葉は2度使われている。
16日、ブッシュ大統領は「わたしは、彼女(早紀江さん)に言ったことを、もう一度、日本のみなさんに伝えます。われわれは、この問題を忘れません」と述べた。
2回の「忘れない」。英語では、「WE WILL NOT FORGET」という表現になる。
しかし、4月には別の表現が使われていた。
4月、ブッシュ大統領は「わたしは、彼女(早紀江さん)の訪問を決して忘れません」と、「I WILL NEVER FORGET」いう表現を使った。
「NOT FORGET」と「NEVER FORGET」。この2つの表現は、似ているようで大きく意味が異なるという。
早稲田大学商学部のケイト・エルウッド准教授は、「『NOT FORGET』は、ただ忘れない。『NEVER FORGET』の方が、決して忘れない、絶対に忘れないなので、約束としては(『NEVER FORGET』の方が)ずっと強い約束の表現だと思います」と話した。
繰り返される「NOT FORGET」。
一方で、ライス長官やヒル次官補は、テロ支援国家指定の解除を見返りにして、核問題の解決に向け交渉にまい進している。
こうした外交姿勢に政権内外からも疑問の声が上がる。
訪米した家族会との面会にボルトン前国連大使とともに応じたチャック・ダウンズ氏。
国防総省や国務省で要職を歴任し、強硬派としても知られるチャック・ダウンズ氏は、「国務省や対北朝鮮交渉担当者たちは、日本を核問題解決の障害として印象づけようとしている」と指摘した。
功を焦る外交チームと対話路線にくぎを刺そうとする強硬派。
アメリカ国内の政治力学のはざまで、家族たちの思いは揺れている。
highlow highlow 2007/11/23 00:05

http://fnn.fujitv.co.jp/headlines/CONN00122371.html