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2007年11月21日(水) 12時52分

生活保護費、暴力団資金に?タクシー補助詐取で元組員逮捕読売新聞

 札幌市のタクシー会社役員らが、生活保護受給者が通院時に支給を受けられるタクシー料金の補助制度を悪用し、生活保護費をだまし取っていた事件で、北海道警は21日、元暴力団組員、片倉勝彦容疑者(42)を詐欺容疑で逮捕した。

 片倉容疑者の妻も逮捕されており、道警は、詐取したタクシー料金の一部が、片倉容疑者を通じて複数の暴力団関係者に流れたとみて調べている。

 道警の調べでは、片倉容疑者は、札幌市北区の介護タクシー会社「飛鳥緑誠介(あすかりょくせいかい)」役員、板倉信博容疑者(57)(詐欺容疑で逮捕)らと共謀。実際にはタクシーを利用していないにもかかわらず、タクシーで滝川市から札幌市の病院まで通院したというウソの報告書を滝川市に提出し、先月下旬から今月初めまでのタクシー料金150万円をだまし取った疑い。

 道警によると、片倉容疑者は以前、道内の暴力団に所属。現在も旭川市内などの複数の暴力団組織と深い関係が続いているとみられ、道警では、滝川市が支給した生活保護費約2億円の一部が、暴力団の資金源になっていた可能性が高いとみて、片倉容疑者らを追及している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20071121i506.htm?from=navr