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2007年11月18日(日) 12時24分

10人以上の受刑者が暴れ、刑務官けが 徳島の刑務所朝日新聞

 徳島市の徳島刑務所(荒島喜宣所長)で16日朝、工場で作業をしていた受刑者のうち少なくとも10人以上が暴れ、制圧しようとした複数の刑務官がけがをする騒動が起きていたことがわかった。

 同刑務所によると、騒ぎがあったのは16日午前9時25分ごろ。木工製品などを作る工場で働いていた受刑者約60人の一部が、備え付けの消火器を噴射するなどして暴れだした。監視していた刑務官3人が非常ベルで応援を呼び、数分で騒ぎを抑え込み、一部の受刑者に手錠をかけたという。この騒ぎで、複数の刑務官がけがをしたが、救急車を呼ぶことはなく、通常業務に戻った。受刑者にけが人はなかったという。

 受刑者が暴れ出した理由については「調査中で答えられない」としている。

 同刑務所の宇野泰永庶務課長は「騒ぎの中心になった受刑者は10人以上いる。今のところ、警察には報告していないが、事情を聴いて刑事責任が明らかになれば、事件送致する」としている。

 同刑務所によると、定員1093人に対し、現在1100人が収容されている。刑期の長い罪を犯した者や犯罪を重ねた者が多く収容されている。同刑務所では今年1月、受刑者の経歴をブログに書き込んだとして、男性看守部長が停職3カ月の処分を受けた。また、受刑者に手紙を渡さなかったなどとして、06年7月に徳島弁護士会が同刑務所に警告書を出している。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200711170110.html