記事登録
2007年11月18日(日) 23時49分

民主、独自候補擁立の声強まる 自公「厳しい結果」 京都市長選京都新聞

 大阪市長選で民主党が推薦した元アナウンサー平松邦夫氏が、自民党と公明党が推薦した現職の関淳一氏を破った結果に、来年2月の京都市長選を控えた京都の与党幹部たちは候補者選考に影響が出るとの見方が出た。与党3党は統一候補擁立を模索しているが、民主からは「独自候補擁立の声が強まる」との反応が出る一方、自民、公明は「厳しい結果」と受け止めた。今後、市長選の候補者選びで各党の駆け引きが一層強まる。
 民主府連の宇都宮壮一幹事長は平松氏の勝因について「知名度がある有力候補で、大阪市民が新しい市政への転換を求めた結果だろう」と分析し、京都市長選に向けて「今後、党内でも独自候補擁立の声が強まりそうだ」とした。
 一方で「平松氏のように知名度があり、市民から信頼される候補者を発掘できるかどうかは別問題」と慎重な見方も示し、「京都は現職が引退表明し、大阪と事情が異なる。京都への影響は複雑だと思うので、経済界なども交えて分析していきたい。3極選挙になれば投票率が上がることがはっきりした」と述べた。
 大阪の敗戦に自民府連の田中セツ子幹事長は「厳しい結果だ」と声を落とした。「民主は小沢辞任問題がありながら勝った。だからといって京都でも独自にでも出そうとするかは分からない」と述べ、「京都では3極になれば共産党が有利になる。市議会与党の市議団長、自民と民主の京都の国会議員が協議し、早急に枠組みを決めないといけない」と対応を急ぐ必要性を強調した。
 公明党府本部の日置文章幹事長は「地方の首長選挙でも有権者が今夏の参院選のように自公より民主を選んだ。庁内出身候補への抵抗感もはっきりした」と分析。京都の候補者選考に関して、民主に対して「大阪を判断基準にすると言っていたのだから、結果が出た以上、早期に枠組みだけでも示してほしい」と注文をつけた。
 また、共産府委の渡辺和俊委員長は「京都では自民、民主がずっとオール与党でやってきた。国の政局絡みの要素もあり、大阪市長選の結果で単純に3極の流れになるとは考えにくい」とした上で、「2極でも3極でも現市政への市民の批判は強く、共産党が埋没することはない」と話した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071118-00000053-kyt-l26