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2007年11月17日(土) 10時00分

総務省「政治資金ネット報告」の壮大なムダ日刊ゲンダイ

 また、税金のムダ遣いシステムが発覚だ。総務省が16億円もの税金を投じて政治資金収支報告書の電子申請システムを開発・運営中だが、誰にも使われないまま放置されているのだ。
 このシステムは、全国の政治団体がインターネットを利用し、設立届や収支報告書が提出できるよう開発されたもの。報告書の自動計算機能や記載ミスを防ぐこともでき、作成した報告書などをオンラインで提出すれば、各選管に正式な文書として受理される。
 総務省は「効率化によるコスト削減につながる」とアピールしているが、05年2月の運用開始以降、このシステムを利用した政治団体は、たった16団体。全国7万以上ある政治団体のうち、わずか0.02%に過ぎない。昨年度までに12.8億円の費用をかけ、今年度も2.9億円の予算を計上しているにもかかわらずだ。
 総務省はダ〜レも使っちゃいないシステムを、いつまで放置しているつもりなのか。
「このシステムで作成した文書が正式に受理されるには、各都道府県の窓口もシステムを導入していることが前提となります。ところが、予算の問題などで、どの自治体も導入を見合わせている。現在、導入した自治体は北海道、秋田、神奈川、和歌山、福岡の5道県のみ。今年度中には福井も加わりますが……課題が多いといえば、その通りだと思います」(総務省政治資金課)
 無用の長物を放置する余裕など、財政破綻のこの国には無いはずなのに……。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071117-00000010-gen-ent