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2007年11月17日(土) 16時42分

生徒が裁判官や弁護士 河内長野の中学で模擬裁判産経新聞

 平成21年5月までにスタートする裁判員制度に関心を持たせようと、大阪府河内長野市の市立美加の台中学校(宮嶋良通校長、262人)が17日、模擬裁判の公開授業を行った。

 大阪弁護士会と大阪地裁、大阪地検の協力で授業参観日に合わせて開催。裁判官と検察官、弁護士計11人のほか、生徒の保護者約40人が見守るなか、3年生約80人が参加した。

 模擬裁判は「男が路上で78歳の無職女性を突き飛ばして右ひざなどに全治2週間のけがをさせ、現金5万5000円入りのきんちゃく袋を奪って逃走した」という強盗致傷事件を設定。生徒11人が裁判官、検察官、弁護士などにふんし、実際の公判と同様の流れに沿って審理に臨んだ。

 公判で検察官役の生徒は「奪われた金額が一致していることや、供述のあいまいさなどから被告人の供述は信用できない」と鋭く被告人を追及して有罪を主張。一方、弁護側は「持っていた現金は友達から返してもらったお金だ」と熱弁し、無罪を訴えて結審した。

 その後、「傍聴」していた生徒も含めた全員が8つのグループに分かれて評議し、有罪判決を出した。

 授業を参観した会社員、林晃孝さん(44)は「模擬裁判を通して裁判員制度を少し身近に感じられた」と話していた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071117-00000107-san-soci